ケンブリッジ合格の後、夫と息子が後悔した子供の日、一番バズっている友達の投稿は、私に関するものだった。
キャプションには【東間社長が息子を連れて昔の恋人の誕生日にお祝い?ついに東間静香と離婚する決意?】と書かれている。
私は黙って「いいね」を押した。
携帯が鳴った時、私は結婚記念日に準備していた風船を片付けている最中だった。
「静香」
夫は慌てた口調で言い訳しようとした。「新一が急に遊園地に行きたいって駄々をこねるから、それで……」
「パパ、おばさんが言ってた、今夜は一緒に寝ていいって!」電話の向こうで息子の笑い声が聞こえた。
私は荒れ果てた部屋を見渡す。
しぼんだ風船、ケーキの上で溶けたクリーム。
「説明はいいわ」私は自分にそうと言い聞かせた。「全部、わかってるから」
ただ、東間新造、今回はあなたも、息子も――
もう、いらない。