私が本物だった!?~死に戻った彼女は死より恐ろしい復讐で返り咲く~

私が本物だった!?~死に戻った彼女は死より恐ろしい復讐で返り咲く~

last updateDernière mise à jour : 2026-02-06
Par:  愛月花音Complété
Langue: Japanese
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孤児だった加賀野春美は、芸能プロダクションの社長・神崎涼介と婚約。 だが彼は初恋の人・星野美優が帰国からと婚約破棄を言い渡される。 彼にとったら春美は代役に過ぎないと。しかし秘書として彼を支えきた春美。 それでも屈辱的な裏切りと中絶、子宮摘出手術までされる。しかも、知ることに。星野美優を両親は、実は自分の両親だと。 初恋だけではなく、令嬢として全て奪われた春美。 絶望と怒りで星野美優を式場で殺害。そして涼介のせいで死亡。 過去に戻ったことで状況が一変。2人に復讐するためにライバル事務所社長、幸村の力を貸してもらい芸能界の道へ 彼らを舞台から引きずり下ろすために。 泣いて後悔しても、もう遅い。 (大幅に修正してストーリーをリニューアル)

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Chapitre 1

第1話・身代わりと裏切り

 テレビ局で行われたアカデミー賞。

 そこで1人の女優が出演女優賞など総なめした。名前は加賀野春美(かがの はる)。美しい容姿とモデルでもあった抜群のスタイルは多くの女性の憧れの的になった。

 司会者は「この受賞の喜びを誰に伝えますか?」と聞いた。

「そうですね。ファンの皆様、関係者の皆様など多く人に支えられてきましたが、一番の伝えたいのは家族です。事務所の社長である夫・幸村と、まだ産まれて1歳の可愛い娘に、感謝と喜びを伝えたいと思います」

 笑顔でトロフィーを持って、そう答えた。周りの大きな拍手が鳴り止まない。

 実に短いようで長かった。あの惨劇から、春美は輝かしい幸せを手に入れた。

(たしか刑務所にテレビがあると聞いたけど、あの2人は見てくれたのかしら?)

 自分を陥れようとした元婚約者とその愛人……いや義理の妹。全て取り返したことで、彼らは刑務所で入ることになった。泣いて謝罪されたが、もう遅い。

 だって……これは死から返り咲いた復讐なのだから。

 それは加賀野春美が22歳の頃だった。

 東京にあるタワーマンション。寝室のベッドの上では、男女が激しく絡み合う。

 乱れて生々しいシーツ。散乱した服と捨てたティッシュの山。

 荒い息を整えながら神崎涼介(かんざき りょうすけ)がベッドから降りると、こう告げられた。

「美優が帰国する。俺達の関係は終わりだ」

「……えっ?」

 驚いて目を大きく開いたのは加賀野春美(かがの はるみ)。

 黒色のストレートロング。長い手足とモデルのような体型と170センチの高身長を持った美女だ。

 しかし、そんな彼女に追い打ちをかける彼こそが、大手芸能プロダクションの社長。

 黒髪とキリッとした眉と二重目が印象的。端正な顔立ちから、周りに『イケメン社長』と言われて、女性からの人気が高かった。

「どうして? あなたは、私の婚約者なのに!?」

「はっ? 勘違いをするな。お前は、彼女の身代わりに過ぎない。言ったはずだ。戻ってくるまでは婚約者になってやると」

 確かに……彼はそう言っていたが。

 涼介の出会いはお見合いだった。

 春美は赤ん坊の頃に施設の捨てられた孤児。幼い頃はそこも施設で育ってきた。

 しかし、子供がデキなかった加賀野の義両親に7歳の頃に引き取られた。義両親は、2人とも優しい人達で本当の娘のように可愛がってくれた。

 義父・加賀野和彦(かがの かずひこ)が結婚相手の心配をして、友人である神崎家とのお見合いを計画した。

 神崎家は昔、事務所の経営が上手く行っていない頃に、エリート銀行員で顔の広い義父(加賀野和彦)が資金の援助をかけ合ってくれたらしい。他にも才能ある俳優達を紹介。  

 そのお陰で経営は持ち越し、大きく成長した。いわば恩人だろう。

 その縁もあって、一人息子の涼介との縁談が生まれたのだ。いい年になっても夢を追いかけてばかりいる息子を心配して計画したらしい。

 春美は初めて見た時はドキッと心臓が高鳴り、一目惚れする。

 しかし、春美は彼を何処かで見たことがあるような気がした。何処だったか覚えていないが。

 しばらく両親との話をするが涼介は自信と向上心に溢れていて、たくましいと思った。春美は、そんな彼を支えたと思うように。

 それが間違いだったのかもしれない。その後は、お互いに何回かデートする。無理やり婚約させられたのが嫌だったのか素っ気ない態度だった。

 それでも親の面目のために高級ホテルのディナーやお洒落なバーとか連れて行ってくれた。

 そんなある日。酔った彼はホテルのスイートルームに連れて行かれると、ベッドに押し倒してくる。強引に覆い被さると唇にキスをされる。彼なら抱かれてもいい。

 愚かにも、そう思った春美は黙って大人しくしていると涼介は、あるモノが目に入る。春美の首筋に赤色の星の痣が。

「これは……!?」

「ど、、どうしたの?」

 意味が分からない春美は聞くが、ハハッと可笑しそうに笑う涼介。春美は困惑するが、納得したのか涼介はニヤリと笑った。

「……なるほど。やって知ったか分からないが、よほど俺と結婚をしたいようだな」

「えっ? それは……どういう」

 聞き返そうとするが、涼介は強引に唇を塞いだ。その後は、荒々しく春美を抱いた。

 まるで憎しみと欲情をぶつけるかのように。

「や、やめて……私初めてなの」

「噓をつけ。今までこうやって男を欲情させてきたんだろう? 俺のために痣まで彫ったぐらいのしたたかさがあるんだ」

「えっ? ああっ……」

 彼は、何をどう勘違いしたのだろうか? 

 それでも涼介は腰を容赦なく動かしてきた。春美の初めては神崎涼介によって奪われてしまった。

 翌朝。目を覚ますと、ベッドの上で眠っていた。チラッと見るとシャワーを浴びた涼介はスーツに着替えていた。

 起きたことに気づくとギロッと、春美を睨みつけてくる。

「起きたか?」

「あ、あの……おはようございます」

 慌てて春美が挨拶をすると、涼介は春美の顎をクイッと上げる。

「よく聞け。お前の度胸に免じて許してやろう。身体の相性もいいようだしな。ウチの面目もあるし、婚約も続けてやる。だが、勘違いをするな。これはあくまでも政略結婚の一部。俺達の中に愛情はない。そして俺の初恋で恩人・星野美優が帰国するまでの身代わりに過ぎない。彼女が戻ったら、速やかにその座を返してもらうからな」

 そう言われてしまう。

「……そんな」

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commentaires

さくら さくら
さくら さくら
短いのに読み応えがありました。 悪女とクズ元婚約者にはしっかりザマァがあったし、ヒロインは最高の男性と結ばれて、可愛い子供にも恵まれて、ハッピーエンドでよかったです。
2026-04-04 13:56:12
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第1話・身代わりと裏切り
 テレビ局で行われたアカデミー賞。 そこで1人の女優が出演女優賞など総なめした。名前は加賀野春美(かがの はる)。美しい容姿とモデルでもあった抜群のスタイルは多くの女性の憧れの的になった。 司会者は「この受賞の喜びを誰に伝えますか?」と聞いた。「そうですね。ファンの皆様、関係者の皆様など多く人に支えられてきましたが、一番の伝えたいのは家族です。事務所の社長である夫・幸村と、まだ産まれて1歳の可愛い娘に、感謝と喜びを伝えたいと思います」 笑顔でトロフィーを持って、そう答えた。周りの大きな拍手が鳴り止まない。 実に短いようで長かった。あの惨劇から、春美は輝かしい幸せを手に入れた。(たしか刑務所にテレビがあると聞いたけど、あの2人は見てくれたのかしら?) 自分を陥れようとした元婚約者とその愛人……いや義理の妹。全て取り返したことで、彼らは刑務所で入ることになった。泣いて謝罪されたが、もう遅い。 だって……これは死から返り咲いた復讐なのだから。 それは加賀野春美が22歳の頃だった。 東京にあるタワーマンション。寝室のベッドの上では、男女が激しく絡み合う。 乱れて生々しいシーツ。散乱した服と捨てたティッシュの山。 荒い息を整えながら神崎涼介(かんざき りょうすけ)がベッドから降りると、こう告げられた。「美優が帰国する。俺達の関係は終わりだ」「……えっ?」 驚いて目を大きく開いたのは加賀野春美(かがの はるみ)。 黒色のストレートロング。長い手足とモデルのような体型と170センチの高身長を持った美女だ。 しかし、そんな彼女に追い打ちをかける彼こそが、大手芸能プロダクションの社長。 黒髪とキリッとした眉と二重目が印象的。端正な顔立ちから、周りに『イケメン社長』と言われて、女性からの人気が高かった。「どうして? あなたは、私の婚約者なのに!?」「はっ? 勘違いをするな。お前は、彼女の身代わりに過ぎない。言ったはずだ。戻ってくるまでは婚約者になってやると」 確かに……彼はそう言っていたが。 涼介の出会いはお見合いだった。 春美は赤ん坊の頃に施設の捨てられた孤児。幼い頃はそこも施設で育ってきた。 しかし、子供がデキなかった加賀野の義両親に7歳の頃に引き取られた。義両親は、2人とも優しい人達で本当の娘のように可愛がってくれた。 義父・加賀
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第2話
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第3話
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第4話
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 星野美優の噓に、涼介は大きく反応をする。春美は何のことか分からず啞然とする。「涼介さん、加賀野さんを責めないで。美優が全て悪いの。昨日一緒に泊まったが気に入らなかったみたいで。そうしたら今度は壁に叩きつけられて。『お前のせいだ。お前のせいで子供をおろすことになったんだ』と言ってきて……何度も。本当なの? 加賀野さんの言ったことは」 その瞬間だった。星野美優の言葉を信じた涼介は春美の頬を思いっきり叩いてきた。 バチンッと叩かれた勢いで尻餅をつく。涼介は息を切らしながら怒鳴りつけた。「お前って奴は、調子に乗るのも大概にしろと言ったよな!? 美優をどれだけ傷つければいいと思っているんだ? 噓までついて」「えっ……?」「お腹の子は俺の子なわけがないだろう。妄想も大概にしろ。よその男との子を、俺の子だと偽って。そこまでして俺と関わろうとするな。この、ストーカー女」 彼は春美のことをストーカー女と罵る。誤魔化するためか、全て妄想だと言ってきた。「違う……私は、そんなことはして」「涼介さん。本当なの? 全て彼女の妄想なの?」 春美は言い返そうとしたら星野美優が言葉を被せてきた。涼介は必死になる。「当たり前だ。俺が、こんなキツそうな女を抱くわけがないだろう? 俺に気を引くために、噓を言っているだけだ」「……それならいいの。でも、本当だったとしても美優はいいの。美優だけが我慢すればいいこと。施設で嫉妬や嫌がらせは慣れているから平気。だから……加賀野さんを許してあげて」 これでは2人の言ったことが本当にしたことになってしまう。「そんなことを言うな。俺が君を裏切るわけがないだろう? この女のことは、気にするな。ただの妄想ストーカー女なだけだ」「……うっ……お腹が」 星野美優は急にお腹を押さえて苦しみだした。 涼介は慌てて星野美優をお姫様抱っこして、その場を去って行った。春美だけ取り残されてしまう。 その後は自宅に帰された。しばらく謹慎処分。 その間に事務所では春美の噂が広まった。涼介に好意を抱くばかりに妄想妊娠して、ロケ現場で騒ぎを起こしたストーカー女だと。 春美と涼介の関係を知らない人達は好き勝手に陰口を流してきた。 その間に涼介は、騒ぎの対策を考えていた。 今回ことで、春美が度々騒ぎを巻き起こすことに苛立ちを抱いていた。(やはり……美優
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第6話
 それから半年後に加賀野春美のお見合いを計画させてきた。ムカついたが親がうるさいので、適当に相手してから理由をつけて断わろうとした。 だが、星野美優に会えないイライラで羽目を外してしまい、うっかり酔った勢いで加賀野春美を抱いてしまった。 しかし彼女の首筋にも星の痣が。それを見て、涼介は確信する。この女は自分に近づくために、わざわざ星の痣を彫ったのだろう。そして父親を利用として近づいてきた。 なんて卑しい女だ。涼介にとって加賀野春美は、そういう印象だった。 それでも身体の相性は良かった。というのも彼女は見た目だけは良かったからだ。 スラッとして流れるような曲線美の腰つき。手足はモデルでも十分にやっていけるほど。 それに大きくも小さくもなく、丁度いいサイズの胸は触り心地がいい。初めてだったらしいが、気づいたら腰を激しく打ち付けていた。 容姿は星野美優と正反対でキリッとしたつり目。顔はまったくタイプではないが、芸能界に入っても十分にやっていけるほどの美貌を持っていた。 認めたくはないが、会った時に目を奪われたのは確かだ。 そして何処か懐かしくもあるいい匂い。抱くだけなら最高級品。 そう考えたら手放すのも惜しくなってくる。本当だったら、さっさと縁を切りたいところだったが、チャンスをやることにする。 婚約を続ける代わりに、星野美優の代役を与える。と言っても、あくまでも星野美優が戻ってくる間だけの期間限定。彼女が帰国したら、すぐに婚約破棄するだけだ。。 それだけでも十分な報酬だろう。あの人気女優・星野美優の代わりになれるのだから。 涼介は自分の容姿と権力に絶対的な自信があった。神崎芸能プロダクションの社長である自分が相手になってやるのだから、むしろ誇りだろうと。 その証拠に加賀野春美は我が社に就職までして尽くしてきた。父親の名前を借りて、秘書までになった女だった。 そこまでするほど神崎家の妻になりたくて必死なのだろうか?(本当に……したたかで貪欲な女だな。純粋で心も綺麗な美優と大違いだ) 呆れるほどで、そんな彼女を涼介は煙たがる。しかし手放せないのも本音。加賀野春美は、驚くほど優秀だった。 与えた仕事を速く正確にやり遂げる。無理難題な案件も、頭脳明晰な彼女は解決に導いてしまった。男性秘書の田中も、思わず脱帽するほどに。(まぁ……婚約破棄して
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第7話
「そ、それは……」 春美は戸惑いながらチラッと星野美優を見る。何故か彼女も参加していた。 涼介の隣に居る彼女は春美を見ると勝ち誇った顔でニヤリと笑った姿が目に映った。「星野美優。あんたでしょ!?」 それにカッとした春美は、大声でそう叫んだ。だが、それに反論したのは涼介だった。「お前は、まだ懲りずに美優を陥れようとしているのか!?」「だって、彼女しか居ないじゃない。こんなことをするのは」「いい加減にしろ。不正をしただけで飽き足らず、美優に危害を加えようとするとは。この恩知らずが」 涼介は長机をドンッと叩いて怒鳴り散らした。周りはシーンと静まり返った。(恩知らず? 私は彼女に恩を受けた覚えはないけど) 彼は自分の恩を春美にも押し付けようとしているのだろうか? 怒りが収まらない涼介は春美に告げる。「もういい。お前は本日をもって解雇だ。警備員を呼んで来い。さっさと、この女を社内から追い出せ」「ちょっと、涼介。私の話を聞いて!?」 春美はそう言ったが、涼介は聞く耳を持たなかった。駆けつけた警備員達に連行されて、そのまま会社の外に追い出されてしまう。「ま、待って。中に入れて。話を聞いて」 それでも春美は食い下がらず、外で騒ぐが誰も相手にしてくれなかった。それどころか社員の人達に白い目を向けられる。コソコソと陰口を言われてしまう。 しばらくしたら、男性秘書の田中が出てきた。春美のカバンを持って。「田中さん。私、そんなことはしていません。信じて下さい」「……加賀野さん。社長の意見は絶対です。今は大人しく帰って下さい」「……でも」 田中は春美に強引にカバンを押し付けてきた。「いいから帰って下さい。これ以上、騒がられると警察を呼ぶことになります。退場をお願いします」 険しい顔で告げられると、そのまま会社の中に入ってしまった。春美は泣き崩れるしかなかった。 どうして、こうなってしまったのだろうか? 真面目に働いてきたし、涼介のために尽くしてきたのに。 その後、泣くのを諦めて自分の車を取りに近くにある事務所の駐車場に向かった。これ以上、泣いて本当に警察を呼ばれたら困る。 大通りに反対側にあるので人通りが少ない。自家用車に乗ろうとした瞬間だった。 誰かに後ろから口を塞がられる。以前見たことのあるボディーガードの男性達だった。 必死にもが
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第8話
 医師は慌てて病室に戻したが、春美は納得がいかなかった。そのせいで、妊娠するどころか子供を産む夢まで叶わなくなったのだ。 春美は泣きながら義両親に電話をした。今回のことは連絡をもらっていなかったようで、慌てて駆けつけてくれた。 義母に抱き締められながら、思いっきり泣いた。「こんな酷い仕打ちはあるか!? しかも子宮の摘出手術まで」「あんまりだわ。こんなの犯罪じゃない」 義両親の言葉にズキッと胸が傷んだ。どうしてこうなってしまったのだろうか? 自分が彼を信じ過ぎたから? それとも二人の仲に割り込んだから?  しかし婚約破棄をしていても、関係を続けてきたのは涼介だ。それなのに、自分の人生を奪うなんて。 ギュッと拳を握り締め、彼に対して怒りしか湧かなかった。そうしたら義母が泣きながら、重い口を開いた。「あれから私達も色々と調べたの。そうしたら……ある事実と繋がった。ううん……あなたに隠していたことが一つあるの」「……えっ?」「……あなたは、施設で捨てられたと言っていたわよね? 幼いあなたを私達が引き取った時に園長先生から、あるモノも一緒に頂いたの」「あるモノ?」「それはロケットペンダントよ。拾った時に籠と一緒に入っていたらしいわ。あなたが、大きくなって母親のことを聞いてきた時に、渡してほしいと言われたの。その中には、あなたにそっくりな若い女性が赤ちゃんを抱いている写真が貼ってあったわ。母親の写真だと思う」「えっ!? それは本当?」 知らなかった。自分の出生の手掛かりは、赤色の星の痕だけかと思っていたからだ。 まさかロケットペンダントがあったなんて。しかも赤ちゃんの頃の自分を抱いた母親の写真。「なかなか渡せなかったの。あなたが私達に笑顔を向けられるたびに。本当の娘として育ってきたから、それを見せたら実の母親を恋しくなるのではないかと思って。奪われる気がして……勝手な嫉妬で隠してしまったわ」「……お義母さん」「……でも、それが間違いだったのかもしれない。星野グループが載っている雑誌を読んだ時に、気づいたの。若い頃の写真だったけど、社長夫人の顔があまりにも、あなたに似ていたのよ」「……えっ?」 それって、どういうことだろうか? 星野グループって、星野美優の実家だ。 だが、すぐに嫌な予感がした。星野美優も赤ん坊の頃に、施設の前に捨てられた
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第9話
「えっ? それは本当なの!?」「私にも首筋に星の跡があるの。赤色の。どうしよう……私、どうしたらいい?」 頭の中が真っ白になって、何も考えられなくなる。春美の精神はパニックに陥っていた。 目尻に涙を溜めながら、義母に助けを求めた。「春美。とりあえず落ち着きなさい。私達は、もっと探偵でも雇って調べるから。あなたは、とりあえず安静にして「う、うん。分かった」 とりあえずそう言ってみたが、春美は落ち着きを無くしていた。 義両親が帰って、しばらくすると涼介が顔を出してきた。らしくもなく、花束を持って。 春美は怒りで、涼介を見るなり怒鳴りつけた。「これは、どういうことよ!? 何で子宮の手術なんて」 しかし涼介の表情は冷酷にも冷たかった。「当然の結果だろう。お前が、あの時に美優に怪我をさせた。そのせいで彼女は流産したんだ」「……えっ?」 星野美優が流産? それって、妊娠していたってことだろうか??「俺も彼女が妊娠していることすら知らなかったが、そのせいで流れてしまった。後で教えてもらったが。だから、その責任をとらせたまでだ」 春美は彼の思考と言葉に頭の中が追いつかなかった。 つまりは星野美優が流産した責任をとらせるために、子宮癌を偽装してまで卵巣を取ったということ??「はっ? 冗談じゃないわ。そのために……わざわざ偽装したの? 私だって、あんたのせいで中絶手術までされたのよ?」 彼女はダメで、自分はいいってことか?「お前と美優では立場が違う。彼女は俺の花嫁で、いずれ後継者を産んでもらう立場だ。だが、お前はただの愛人。子供なんて必要ないだろう」 その言葉にショックを受ける。愛人なら、何をしても許されるのか? 同じ立場のはずなのに、星野美優が初恋というだけで、そこまで差をつけるなんて。「違う……あの女は、ただの噓つきよ! あなたの初恋は私だし、星野家の令嬢も私。あの女じゃない」 そう発言した瞬間だった。持っていた花束を地面に投げ飛ばすと、バンッと春美の頬に平手打ちをした。「……お前、まだ懲りないのか? 噓までついて。そこまでして俺の妻になりたかったのか?」「……違う。私は……」「もう、どのみち、お前の居場所はない。無事に手術は終わって、お前は妊娠が出来なくなった。これで両親にも納得がいく理由で報告が出来るし、正式に美優と結婚が出来
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第10話
 たくさんの記者達は、一斉にマイクを星野美優に向けて質問をしていた。『神崎社長とは、どれぐらいのお付き合いなんですか?』『婚約のことですが。プロポーズは、どのような言葉で?』 星野美優は恥ずかしそうに少し下を向くが、すぐに前を見直した。『涼介さん……あっ、神崎社長との真剣なお付き合いは、最近なのですが。美優が留学から戻ってきた後に、ずっと好きだったと言われて。美優が女優だから諦めていたと。でも離れて、その気持ちを再確認して、後悔したくないと言われました』『まぁ、素敵ですね。では、それで交際を始めたと?』『はい。その言葉に心を打たれて。こんなに愛してくれる人が居て、私は本当に幸せ者です』 そう言いながら目尻に涙を浮かべて微笑んでいた。 春美は、それを聞いた瞬間「どこが?」と思った。いや……ある意味、正解ではあるが。 きっと、ネットでは2人のことは大絶賛だろう。理想のカップルとか、プロポーズまで素敵だとか言われているのだろう。 ハハッと笑ってしまう。言っていることは噓ばかり。 何が付き合ったのは最近だ。ずっと前に繋がっていたくせに。海外に行っても連絡を取り続けていたのに。(自分だけ愛していると言っているけど、涼介は私とも関係を続けているじゃない。しかも、中絶から子宮手術までさせて……人の子を殺しておいて) こちらは、こんな酷い入院生活を送っているのに、彼女らは華やかな婚約会見していた。 しかも自分のことは一切触れず。まるで最初から存在していなかったかのように。 涙が溢れて仕方がない。その時だった。「春美?」 声をかけてくれたのは義母だった。お見舞いに来てくれたのだろう。 春美は思わず義母に近づくと抱きついた。義母はすぐに察したのか、背中を擦ってくれた。そして病室まで一緒に付き添ってくれた。 泣いている春美を見ながら複雑な表情をしていたが、大きな手提げバッグから封筒を取り出すと、差し出した。「今の状況で見せるのは……心苦しいのだけど。星野美優のことで腕利きの探偵を雇って、調べてもらったの」「星野美優のことで!?」 春美は泣き止み、受け取ると封を開けた。そうすると調査した書類と写真が入っていた。「これは……!?」 その内容は酷いものだった。星野美優が海外に留学に行った理由。それに涼介以外にも男関係がたくさん出てきた。人気俳優か
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