英語でセンスある悪口を言うのは、まるで言葉のダーツを投げるようなものだ。ターゲットを外さず、しかもエレガントに刺さる必要がある。例えば『I envy people who haven’t met you』(あなたに会わなかった人たちが羨ましい)なんて、皮肉が効いていて品がある。
イギリス文学にはこうしたウィットに富んだ insult の伝統があって、オスカー・ワイルドなんかはその達人だった。『Some cause happiness wherever they go; others, whenever they go』(どこに行っても幸福をもたらす人もいれば、去る時に幸福をもたらす人もいる)なんて名言は、悪口というより芸術作品だ。
最近のポップカルチャーでも『Game of Thrones』のティリオン・ラニスターが『I’d accuse you of being a cock, but that would insult cocks』(お前をペニス呼ばわりしたいが、それではペニスに失礼だ)と言うセリフは、罵倒しながらも文学的でさえある。
『スーパーバッド』のマクレガー刑事のシーンは、悪口の芸術と呼べるほど洗練されています。彼の侮辱は単なる罵倒ではなく、相手の人格を徹底的に分析した上で弱点を突くスタイル。特に"You look like a future pedophile"というセリフは、見た目の特徴と将来的な危険性を結びつけるという恐ろしいほどの観察力が光ります。