幼馴染みを救うため、夫は私を海で死なせた私の夫と偽りの令嬢は幼馴染み。
私と偽りの令嬢が同時に誘拐された時、医者である夫は救急車と共に現場に駆けつけたが、真っ先に彼女を助けた。
両足を折られた私は、海水の中で死の間際をさまよっていた。
瀕死の状態で、私は夫に私とお腹の子を助けてと懇願した。
しかし彼は私をちらりと見ただけで、立ち去る前に慈悲をほどこすかのように119番に電話をかけながら冷たく言い放った。
「命が惜しいからって子供まででっち上げるなんて、吐き気がする。
「命の恩は返したぞ。後で病院に来て離婚届にサインしろ」
それを聞いた私は、震える手で右耳の補聴器を外した。