消えゆく愛結婚七周年のパーティーで、立花拓海(たちばなたくみ)は幼なじみと三々九度を行う。
私は顔色を変える。拓海は皆の前で私を罵る。
「友達同士のじゃれ合いだろ?そんなに堅苦しくするな。もし本当に若菜と何かあったら、お前に番が回ってくるわけないだろ」
彼は怒って席を立ち、その夜、幼なじみのインスタのプロフィール背景は、拓海と手を繋いだ親しげな写真に変わっている。
以前の私なら、必死で幼なじみの家に駆けつけ、拓海を引っ張り出して「私のことを愛しているのか」と問い詰めただろう。
でも今回は、もうどうでもよかった。