「そうそうに」という言葉は、古風な響きがありながらも現代の会話でたまに登場する表現だよね。基本的には「すぐに」「早々に」という意味で使われることが多い。例えば、『
約束の時間にそうそうに到着した』と言えば、予想よりずっと早く来たというニュアンスになる。
この言葉の面白いところは、時間的な速さだけでなく、行動の「ためらいのなさ」も暗示している点。『そうそうに引き受けた』と言えば、迷わず即座に承諾したという意味合いが強まる。平安文学なんかでよく見かける「そうそうに参上する」のような使い方から、現代のビジネスシーンで「そうそうにご対応いただき…」と丁寧な表現に転用されるまで、日本語の柔軟性を感じさせる言葉だ。
ただし注意したいのは、若い世代にはやや古めかしく聞こえる可能性があること。『鬼滅の刃』の炭治郎が「そうそうに戻ります」と言っても違和感ないけど、友達とのカジュアルな会話で使うと少し浮くかも。時代劇やファンタジー作品のセリフで耳にすることが多い印象だ。