表題だけだと判断が難しいのは事実で、まずはそこから始める必要があると感じている。'
嘯く'という短いタイトルは複数の作品に使われることがあるので、同名の小説が複数存在する可能性が高い。僕は普段、原典を特定するときには書影の背表紙や奥付、ISBNを必ず確認する習慣がある。奥付には出版社名と刊行年、版情報がはっきり書かれているので、これが最も確実だ。もし手元に本がないなら、国内の書誌データベースを当たるのが近道だと考えている。
具体的な手順を整理すると、まず国立国会図書館オンラインやCiNii(学術情報ナビ)でタイトルを検索する。発行者欄やISBNが表示されれば、どの出版社が刊行したかを即座に把握できる。次に大手書店のオンラインカタログ(例:紀伊國屋書店、丸善ジュンク堂、Amazon.co.jpなど)で検索すると、出版社情報や刊行年、版元の説明が出ることが多い。出版社名に見覚えがあれば、その出版社のウェブサイトでバックナンバーや刊行一覧を確認するのも有効だ。僕はこうした情報を組み合わせて、誤認を避けるようにしている。
ここであえて結論を急がずに言うと、質問にあるだけの情報(タイトルのみ)では特定の出版社名を自信を持って断定できない。複数の候補が出てくる可能性があるため、確実に答えるには少なくとも著者名か刊行年、あるいはISBNのどれかが必要になる。どうしても手元で確認できない場合でも、上に挙げたデータベースや大手書店のカタログで検索すれば、目的の『嘯く』の原作
小説を刊行した出版社を見つけられるはずだ。以上が、僕が実際に出版社を突き止めるときに辿る流れで、結果的に間違いのない出版社名が得られるやり方だと考えている。