あの作品の英国描写は、現実の8割にファンタジー2割を混ぜたスコーンみたいなバランスだと思う。特に印象的なのが街並みの色彩で、実際よりずっとパステル調で明るい。ロンドンの曇天や雨の頻度を考えると、あの晴れやかな空はある種の願望が反映されている気がする。
文化の違いをネタにしたやり取りは秀逸で、例えば『スコーンはクロテッドクリームを先に塗る』という論争は本物の英国人が熱く語りそうな話題。ただ、全ての英国人があそこまで紳士的・
淑女的ではないのが現実で、それがまたアニメの理想郷としての魅力になっている。