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社会派の作品には、システムへの幻滅を描いて『しらけ』を表現するものが多い。『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』の岡崎京子は、終末的な世界観の中で日常を送る若者たちの無気力を独特のタッチで描く。
海外作品だと『ファイト・クラブ』の主人公の会社員も、消費社会に感じる虚無感から過激な行動に走る。物質主義への嫌悪が高じた結果の『しらけ』が、物語の原動力になっているのが興味深い。
こうした作品群は、単なる無気力描写を超えて、現代社会の病理を浮き彫りにしている点が特徴だ。
青春ものによくある『燃え尽き症候群』を扱った作品は、しらけた感情を表現するのに最適だと思う。『ぼっち・ざ・ろっく』の後藤ひとりは、社交的な場面で感じる疎外感をコミカルに描きつつ、深層心理では深刻な虚無感を抱えている。
小説『コンビニ人間』の主人公も、社会的に期待される生き方に疑問を抱き、コンビニのアルバイトに安らぎを見出す様子が印象的。周囲の熱狂に冷めた視線を向ける主人公の心理描写は、現代の若者のある種の諦観をよく表している。
こういった作品を読むと、しらけた感情そのものが創作の源泉になるんだなと気付かされる。
冷めた感情や虚無感を描いた作品って、実は結構深いテーマを扱っていることが多いよね。例えば『人間失格』の太宰治は、主人公の自堕落な生き方を通して人間関係の虚しさを描いている。
現代作品だと『また、同じ夢を見ていた』の住野よるも、主人公の女子高生が日常に感じる『しらけ』を繊細に表現している。特に学校生活での表面的な関係に疲れる描写は、多くの読者に共感を呼んだ。
映画なら『リライフ』が面白い。大人になってからの虚無感と、高校時代に戻ることで感じる新鮮な感情の対比が秀逸で、現代社会に蔓延する無気力さを考えさせられる。