戦争や抑圧をテーマにした作品のサウンドトラックは、感情の奥行きを表現するのに秀でたものが多いですね。'シンドラーのリスト'のイタ・パールマンによるヴァイオリン演奏は、ユダヤ人迫害の悲劇を音で描き切っています。特に『Theme from Schindler\'s List』では、弦楽器の震えがまるで人間の慟哭のように聞こえてきます。
もう一つ注目したいのが『パイレーツ・オブ・カリビアン』の裏側にある音楽。海賊たちが植民地支配に抵抗する物語ですが、クラウス・バデルトの作曲した『He\'s a Pirate』は、自由を求めて戦う者たちのエネルギーを圧倒的なブラスセクションで表現しています。低音部のうねりが屈服と反抗の狭間を的確に表現しているんです。
都市の冷たさと熱を同時に表現するサウンドトラックなら、'Cowboy Bebop'のジャズテイストが光る楽曲群がぴったりだと思う。特に『Tank!』のようなトラックは、摩天楼の陰で繰り広げられる孤独なドラマを想起させる。
もう一つ外せないのが'Ghost in the Shell'の電子音楽。ケン・ジ・カイによる機械的なビートが、都市の非情なリズムとシンクロする。『謎』のような曲を聴いていると、ビルの谷間で失われていく人間性について考えずにはいられない。
最近気に入っているのは'Psycho-Pass'のサウンドトラック。交響楽とエレクトロニカの融合が、管理社会の重圧と個人の葛藤を見事に表現している。特に『Dominator』の不気味な旋律は、監視カメラに囲まれた現代の街並みに重ねて聴きたくなる。