『ピンポン THE ANIMATION』の月本せいぶは、へっぴり腰キャラクターの究極的な描写だと思う。最初は自信なさげに下を向きがちで、声も小さく、自分の才能にすら気づいていない。しかし、そんな彼の成長過程には特別な輝きがある。
アニメーションの表現が秀逸で、身体の縮こまり方や視線の泳ぎ方までが繊細に描かれている。スポーツものによくある熱血タイプとは対極に位置しながら、逆にその弱々しさが観客の共感を呼び、ピンポンという競技の新たな魅力を見せてくれる。弱さを克服する過程が、単なるスポ根ものとは違う深みを生んでいる。