場面の作り方に注目すると、視聴者の
ひんしゅくを買う理由はかなり多面的に見えてくる。まずは期待との乖離だ。序盤で提示されたテーマやキャラクターの性格が、終盤で唐突に裏切られると、視聴者は裏切られた気持ちになる。『新世紀エヴァンゲリオン』のように解釈の余地を残す結末でも、伏線の回収や感情的な納得感が不足していると怒りに変わることがある。
次に、制作上の問題が露見した場合だ。作画崩壊や音響ミス、尺の都合による駆け足展開は、作品への愛情を削ぐ。予算や制作スケジュールの話は観客には見えないが、結果として粗さが出るとファンの反発を招く。
最後に倫理的な問題。キャラクターの扱いや描写が差別的・性的に不適切だと感じられれば、たとえ物語上の必要性があっても強い反発を生む。自分も好きな作品に対しては厳しくなるので、これらの要素が組み合わさると取り返しのつかない不満に発展することが多いと考えている。