家の中で古いものを扱うときは、まず安定性と火のリスクを分けて考えるのが肝心だ。骨董の
燭台は見た目以上に重心が高かったり、台座が摩耗していたりするので、棚や台に置く前に底面をよく確認する。ぐらつきがあるなら、台座に合うサイズの無垢な台(裏に薄いフェルトを貼る)を用意して、燭台をその上に据えると転倒しにくくなる。
本物の炎を使いたいときは、耐熱トレイや小さな金属皿を敷いて蝋が直接器物に触れないようにすること。私は美術館で使われるような無色の固定用ワックスを少量使って位置を固定している。接着や穴あけは外観にダメージを与えるので避けるべきだ。ガラスのシェードやシリンダーを併用すると火花が飛ぶ心配も減る。
最終的には光源の選択も重要だ。電池式のLEDキャンドルを活用すれば見た目を損なわずに安全性が格段に上がる。湿度や直射日光にも気を配り、素材に合ったクリーニングを心がければ、長く安心して飾れるはずだ。