『エヴァンゲリオン』のシンプルモードとオリジナルを比べると、まず映像の質感が全く違うんですよね。オリジナル版は90年代のアニメならではの手描きの温かみがあって、特に
使徒戦の作画に荒削りな迫力があります。一方、シンプルモードはリマスターで色調が明るくなり、線がクリアに。
ストーリー面では、シンプルモードが一部の心理描写を省略しているのが気になります。例えば、碇シンジのモノローグが削られていたり、使徒の戦略解説シーンが短縮されていたり。オリジナルの重厚な哲学性を味わいたいなら、やはり旧版がおすすめです。音楽のミックスも微妙に異なっていて、『残酷な天使のテーゼ』のアレンジが少し軽めになっている印象。