威風堂々という言葉を聞くと、まず音そのものが重みを持って立ち上がるように感じる。威風は威厳や風格、堂々は落ち着きと余裕を示していて、合わせると「威厳を保ちつつゆったりとした存在感」を意味することになる。私は若い頃に演奏会で'Pomp and Circumstance'の行進曲を聴いた経験があって、その荘厳さと端的な格式がこの言葉のイメージとぴったり重なった。
場面で言えば、威圧的なだけではなく、周囲に自然と敬意を抱かせるさまを指す。振る舞いの一つひとつに自信と節度があり、騒がずに中心にいる存在。言葉の使いどころは、人物描写や賞賛の表現で、ときに褒め言葉として、または人物の雰囲気を客観的に伝える語として便利だと思う。個人的には、格式と人間味が同居している表現として好ましく感じる。