世界観の整合性という観点では、スキル進化が物語の年代記と連動している点が秀逸だ。『大崩壊時代』という背景設定の中で、コキュートスの能力が古代文明のテクノロジーと相似している描写が増えてきた。
最新巻で明かされた『永凍層』の真実は、単なるバトル描写を超えて、この世界の成り立ちそのものに迫る内容だった。特に氷系スキルが『
時間停止』的な効果を得始めたのは、世界の『凍結』を暗示しているように思える。
作中で繰り返される『氷は記憶を封じる』というテーマが、今後どのような形でスキルシステムに反映されるか。そこにこの作品の核心がある気がしてならない。