まずは生地選びから考えると、
リネットのシルエットを一番上手く出せる素材が見えてくる。メインのボディは光沢のあるサテンやブロードよりも、少し厚みのあるポリエステル混紡サテンやタフタを選ぶと立体感が出しやすい。裏地には滑りが良いポリエステルの裏地を仕込んで着心地と着脱のしやすさを確保するのがコツだ。
私は襟や袖口の保持力を出したいときに接着芯やハードチュール、芯地を重ねて使う。スカートの裾にボリュームが必要なら馬毛テープやパニエを入れると自然に広がる。レースやリボンの装飾は手縫いで細かく付けると丁寧に見えるから、時間をかける価値あり。
小物や装飾パーツはフェイクレザーや合皮でベルトやブローチ類を作り、金属パーツは市販のバックルやブローチ台を活用すると強度が出る。より細かいディテールが必要ならEVAフォームや熱可塑性樹脂で整形して、布と一緒に縫い付けると完成度が高くなると感じている。自分の手で調整しながら進めるのがいちばん楽しい部分でもある。