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軍事史専門のYouTubeチャンネル『Arsenal declassified』が、2022年に公開した1時間スペシャルが秀逸だ。アメリカの燃料気化爆弾BLU-82とロシアのODAB-500PMの設計思想の違いを、元エンジニアの技術面談を交えて比較している。民間研究機関が公開した3Dスキャン資料の活用方法が特に参考になった。
ロシアのドキュメンタリー映画『Оружие Возмездия』(2015)は、シュミット研究所の初期実験にスポットを当てた異色作だ。冷戦期の研究施設で働いていた技術者たちの回想録を基に、通常兵器との性能比較を丹念に追っている。
政治的なバイアスが気になる部分もあるが、圧縮空気爆発のメカニズムを農学者が解説するシーンなど、意外な視点が散りばめられている。英語字幕版なら主要なストリーミングサイトで視聴可能だ。
サーモバリック兵器の開発を掘り下げたドキュメンタリー作品は意外と少ない印象だ。非公開資料が多い分野だけに、『Shadow Forces: The Untold Story of Thermobaric Weapons』(2018)のような独立系映画製作者の作品が貴重な情報源になる。
特に興味深いのは、旧ソ連時代の『アフガニスタン戦争』での実戦使用記録を分析した部分で、地元住民へのインタビューと軍事技術者の証言を対比させている。兵器の破壊力を数値で示すだけでなく、開発者の倫理観の揺らぎに焦点を当てた構成が特徴的だ。
BBCラジオ4の『The Science of Warfare』シリーズで2016年に放送された回が、サーモバリック兵器の音響特性に焦点を当てている。通常の爆発音と低周波衝撃波の違いを、実際の戦場録音と共に分析する手法がユニークだ。開発者のインタビューより、現地記者のルポが際立っていた記憶がある。
軍事技術マニアの間で話題になった『Firestorm Evolution』というWebドキュメンタリー・シリーズの第3章が、真空爆弾の原理をCGで再現しながら解説している。一般向けに分かりやすく作られているが、元CIA分析官が匿名で登場し、1990年代にイラクで使用された事例を語る場面は生々しい。民間被害に関する統計データの出所を巡る議論も興味深いポイントだ。