理由をざっくり整理すると、力の魅力、物語上の複雑さ、そして共感の三つの軸が絡み合っているという印象が強い。物語世界のルールが提示されると、その中で最大限に暴れる存在には自然と注目が集まる。『ワンピース』に登場するある大物のように、野望や冷酷さが強いキャラクターは、力と恐怖の美学を備えていて目を離せない。
自分はその種のキャラクターに対して、単なる賛美ではなく分析的な興味を持つことが多い。彼らがなぜそう振る舞うのか、その動機や戦術、与える影響を追うことで、作品理解が深まる。さらに、作者の描き方次第で敵が同情の対象になったり、意図的に憎悪を集める象徴になったりする。読者側の価値観や感情が揺れ動く余地が多いほど、崇拝的な熱が生じやすい。
結局のところ、
崇める風潮は単なる偶然ではなく、物語と受け手の相互作用で創られるものだと感じている。個人的な興味は変わらないし、そうした現象を観察するのはいつも面白い。