『一億年ボタン』のような時間スキップをテーマにした作品は、実はSFやファンタジー界隈でいくつか見つかります。例えば『あなたの人生の物語』というテッド・チャンの短編集に収録された『時間の梯子』は、主人公が一瞬で何年も先の未来に飛ばされる設定で、その心理的変化を繊細に描いています。
もう一つ挙げるとすれば、筒井康隆の『時をかける少女』。こちらは時間跳躍がテーマですが、主人公が思いがけない形で未来に放り出されるシーンは、『一億年ボタン』の不条理さと通じるものがあります。特に高校生の日常から一転する展開は、読者に強い衝撃を与えます。
海外作品なら『The First Fifteen Lives of Harry August』が興味深い。主人公が死ぬたびに同じ人生を繰り返す設定で、時間のループと選択の重みについて深く考えさせられます。『一億年ボタン』の延長線上にあるような、時間に対する哲学的な問いかけが特徴です。
最近では『マルドゥック・スクランブル』シリーズの時間操作兵器のエピソードも、このジャンルのファンなら楽しめるかもしれません。科学と倫理が交錯する様子が、ボタンを押した後の主人公の葛藤を連想させます。