名前だけで惹かれるタイトルですよね。'
月下氷人'という言葉自体が持つ古風でロマンチックな響きのせいか、僕も最初に聞いたときにはどんな作者がどんな物語を書いたのか気になりました。しかし、このタイトルは単一の“原作作者”に結びつくことが少なく、文脈によって指す作品がまったく異なる点に注意が必要です。
僕の経験から言うと、同じタイトルが小説、漫画、同人作品、さらには短編や読み切りの形で何度も使われてきたため、単純に「この作者が原作です」と断言できないことが多い。例えば書店の検索窓に'月下氷人'と入れてみると、出版年や出版社、作風の違う複数のエントリが出てくる可能性が高い。だから「どの作者か」を知りたいときは、その作品がいつ発表されたものか、どのメディア(小説・漫画・映画・ドラマCDなど)か、あるいはカバーアートや登場人物の名前といった追加手がかりがあると一気に特定が進みます。
個人的にいくつかの類似タイトルに出会った場面を思い返すと、ある作品は古典的な恋愛短編として出てきたり、別のものは現代ファンタジーの設定で同名が使われていたりとバラエティに富んでいました。だからもしあなたが特定の版元やメディアを念頭に置いているなら、その情報がない限り「原作は〇〇作者です」と断定するのは避けたいですね。誤情報は一番嫌なので、曖昧なまま名前を挙げるよりも、まず作品の手がかりを整理することをおすすめします。
最後に僕自身の感想を付け足すと、こうした同名作品の混在は逆に面白く感じています。タイトルひとつで異なる作家の解釈や表現を比較できるのはファンとしての楽しみの一つです。とはいえ原作者を特定したい場面では、発行年・媒体・出版社・登場人物などの具体的な情報が鍵になります。