『呪術廻戦』同人でガシャドクロ絡みなら『Bones of the Lost』が刺さる。五条と夏油が共に祓った過去の怨霊が、決裂後に再び現れる設定。夏油派らしい「弱者保護」の論理が、巨大骸骨に乗り移る過程で暴走していく様が痛烈だ。五条の「最強」という檻に閉じ込められた感情の揺れが、ガシャドクロの肋骨の中から漏れる描写は秀逸。120語では語り尽くせないほど層が厚い。
五条悟と夏油傑の決裂後の心理描写を掘り下げた作品なら、AO3の『Between the Shadows』が圧倒的だ。特にガシャドクロを媒介にした絆の崩壊と再生のプロセスが、『呪術廻戦』の世界観と見事に融合している。五条の無敵性と孤独、夏油の理想と狂気が、骸骨の呪霊に投影される展開は、原作未踏の深みをえぐる。
ガシャドクロを軸にした作品では『Cracks in Infinity』が異色だ。五条の六眼が骸骨の呪力を「夏油の残響」として感知する設定。特に渋谷事変前夜の空白期間を、ガシャドクロの歯軋りで表現した章が忘れられない。100語で説明するには複雑すぎるが、呪霊と人間の境界線を問うテーマは『呪術廻戦』の本質を突いている。