特に日本語の『大方』のような言葉は文脈によって『generally』『mostly』『roughly』と訳し分けられる。最近読んだ小説で『大方の予想は外れた』という表現が『Most expectations were betrayed』と訳されていたが、ここでの『大方』には『大多数』という意味合いが込められていた。
翻訳者にとって難しいのは、こうした多義語をターゲット言語の読者にどう伝えるかだ。字幕翻訳では簡潔さが求められるため『大体』を『about』と訳すこともあるが、文学翻訳では『for the most part』と丁寧に訳出する場合もある。言葉の持つ輪郭をどう再構築するかが腕の見せ所だろう。
Hazel
2026-05-03 17:55:28
言語の海を泳いでいると、『大方』のような言葉はちょうど潮の流れのように形を変える。ゲーム『ゼルダの伝説』の英語ローカライズで、『旅は大方終わった』という台詞が『The journey is nearly complete』と訳されていた。この場合『nearly』が時間的進行、『complete』が達成感を同時に表現している。