シェリングの考え方('Micro-motives and Macrobehavior' 的な視点)を用いれば、個々のリスク評価や安全保障ジレンマがなぜ臨界的集団行動につながるのかが明快になる。授業では形式モデルや簡単なシミュレーションを使って、学生自身に閾値を操作させると理解が促進される。ロシア革命のような歴史的転換をゲーム理論で読み解くことで、下剋上が感情だけでなく合理的選択の結果として生じうることを示せるだろう。
さらに、エリート循環論のように権力を担う人々の移動や再編成を扱う理論も重要だ。パレートやモスカ的な議論は、既存の上位層が内部から弱体化したり分裂したりすると、下位層からの昇格が起きやすいと教えてくれる。実証的には 'States and Social Revolutions' のような比較史的研究が教訓的で、フランス革命や明治維新の前提条件を複合的に見る助けになる。