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「忙しなく」という言葉の響きから、何か小刻みに動いているイメージが浮かびませんか?この表現は、江戸時代の町人文化が生んだ擬態語『しなく』に由来しているそうです。『しなく』はせわしなく動く様子を表し、『忙しい』と組み合わさることで、より鮮明な動作のニュアンスを加えています。
英語では『bustling』が近い表現ですね。『bustling streets』と言えば、人や車が行き交う活気ある街並みを指します。ただし日本語の『忙しなく』には、『小回りが効いて素早い』というニュアンスも含まれるため、『hectic』や『frantic』では少し重たすぎる気がします。『The mouse scurried about busily』なんて表現なら、日本語のニュアンスをうまく伝えられるかもしれません。
『忙しなく』って、なんてぴったりの擬態語でしょう。この『しなく』という音は、着物のすそが『しなっ』と揺れる音から来たという説もあります。現代語では『せわしない』に取って代わられつつあるけど、『忙しなく』にはどこかユーモラスで温かい響きがありますよね。
英語で表現するなら、『in a busy flutter』がしっくりくる気がします。特に主婦が家事に追われている様子を表す時、『She was in a busy flutter preparing for the guests』なんて使えるでしょう。
この表現を分解すると面白い発見があります。『忙しい』は状態を、『しなく』はその状態における動作の特徴を表しているんですね。特に『しなく』は、『しなやか』や『しとど』と同じ語群で、動作のリズムやテンポを表現する古語から来ています。室町時代の文献にも似た表現が見つかるそうで、日本語のオノマトペの豊かさを感じます。
英語圏の友達に説明する時は、『busily』だけでは物足りないので、『in a flurry of activity』とか『with quick, fussy movements』と付け加えます。『忙しなく働く蜂』なら『a bee bustling about its hive』と訳せるでしょう。
『忙しなく』の語感から連想するのは、着物の裾を翻しながら小走りする商人の姿です。この言葉の『しなく』は、『しきりに』の古い表現で、繰り返し動作を強調する役割があったようです。現代では『せわしない』がより一般的ですが、『忙しなく』には愛嬌のあるニュアンスが残っています。
英語表現で探すなら、『fidgety』が近いかもしれません。ただし『fidgety』は落ち着きのない悪い印象も含むので、『busy as a bee』のような慣用句の方がポジティブに伝わります。
昔からこの言葉が好きで、語源を調べたことがあります。『忙しなく』の『しなく』部分は、『しなやか』や『しとしと』と同じく、動作の質感を表現する接尾語。特に『しなく』は、絶え間ない小さな動きを描写するのに使われました。現代ではあまり聞きませんが、『せかせか』や『せわしない』と兄弟のような関係ですね。
英語に訳すとなると、状況によって使い分けが必要です。『flitting about』は蝶や小鳥の動きに、『scampering』は小動物の慌ただしい動作にピッタリ。人間の動作なら『dashing around』がしっくりきますが、どこか日本語の持つ繊細さとは違うんですよね。