子ども向けの描写が魅力的な作品も忘れたくない。動物たちの視点で箱船の物語を描いた『The Lion of Judah』は、僕が子どもと一緒に観るために選ぶことが多い一本で、優しいメッセージと分かりやすいキャラクター造形が魅力だ。宗教的背景をベースにしながらも、冒険譚としてテンポよく構成されているから、小さな観客でも入りやすい。
祖父が持っていた古い映画雑誌の切り抜きに、よくこのタイプの作品が取り上げられていた。クラシックな聖書映画の代表格『The Bible: In the Beginning...』は、巨匠たちが大仰なスケールで旧約の物語を再現した時代の産物で、僕はその“映画らしさ”に深い趣を感じる。手作り感のある巨大セットや本格的な美術、俳優たちの力技で物語を押し進める演出は、現代のCG主導作とは違った味わいがある。