夕暮れの空気感ではなくジェットコースター的な躍動を選ぶ監督もいる。『Kingdom of Heaven』のような大作は、テンプル騎士団の伝説を壮大な戦争叙事詩に置き換え、広角レンズと長回しの戦闘シークエンスで観客を巻き込む。画面いっぱいに広がる城壁、砂埃、動く群衆をカメラが追うと、伝説のスケール感が身体的に伝わってくる。
冒険映画の書式を借りて伝説を語る手法も効果的だ。『Indiana Jones and the Last Crusade』ではテンプル騎士団との関わりをスピード感ある謎解きとユーモアに包んで提示する。杖や古地図、暗号めいた石版といった小道具が次々と提示され、それらが物語の推進力=マクガフィンとして機能する。カット割りは短めで、アクションと会話をテンポよくつなぎ、観客の注意を絶えず動かす。
ふと思い至るのは、テンプル騎士団の伝説を映像化する際、監督が時間感覚をどう扱うかで作品の色合いが決まるという点だ。『The Da Vinci Code』のような作品では現代サスペンスの枠組みに古の謎を埋め込み、過去と現在を交互に見せることで観客の思考を路地裏に誘導する。映像は都会の冷たい光と古い修道院の暖色を対比させ、編集で手早く断片をつなぎ合わせる。これにより伝説は単なる昔話ではなく、いまここに影響を及ぼす「動く問題」になる。
第1空挺団の実話を題材にした作品は意外と少ないのですが、戦記物が好きな人なら『空挺ダッグ』という漫画が興味深いかもしれません。架空の部隊ですが、空挺作戦の緊張感や仲間との絆を描いていて、現実の空挺部隊の訓練を彷彿とさせるシーンもあります。
実際の歴史を扱うなら『Band of Brothers』の空挺バージョンを期待したくなりますが、残念ながら日本ではあまり知られていない分野です。海外では『A Bridge Too Far』という映画が有名で、これは市場作戦でのイギリス空挺部隊の活躍を描いています。第1空挺団に直接関係ないものの、空挺作戦の過酷さを感じられる作品です。
個人的には、もっと日本の空挺部隊に焦点を当てた作品が出てきてほしいですね。実際の訓練や作戦を詳細に描けば、かなり迫力のある戦記物ができあがる気がします。