「NieR:Automata」の真エンドで展開されるシーンは、まさに『けじめ』という概念を圧倒的な形で表現している。2Bや9Sといったアンドロイドたちの長い戦いの果てに訪れる選択肢——プレイヤー自身がデータを消去することで他のプレイヤーを救うかどうかという究極の決断だ。ゲームシステムそのものが物語のテーマと融合し、セーブデータの削除という現実的な行為を通じて、犠牲と再生の循環を体感させる。
背景で流れる『Weight of the World』の合唱が、この瞬間の重みをさらに際立たせる。開発陣が仕掛けたメタフィクション的な仕掛けは、単なるゲームの枠を超えたところで、プレイヤーに倫理観を問いかける。データを消去した後に見えるスタッフロールのメッセージは、誰かが自分の犠牲の上に救われたことを示し、虚無感と希望が奇妙に混ざり合う感情を生む。
『NieR:Automata』の終盤は、神堕ちというより哲学的な崩壊が圧巻だった。2Bや9Sの運命が織り成す螺旋が、プレイヤーに「存在意義」を突きつける。
特にエンドEで、他プレイヤーのセーブデータを犠牲にした自己犠牲の選択肢は、神性から人間性への転落を象徴的。戦闘システムさえも物語の一部になる構成力が、この作品を特別なものにしている。BGMの『Weight of the World』が流れる瞬間、ゲームという媒体の可能性を改めて考えさせられる。