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渋柿の渋みの正体はタンニンという成分で、これが口の中で溶けると強烈な渋みを感じます。
時間がかかる理由は、このタンニンが不溶性から可溶性に変化するのに時間が必要だから。伝統的な干し柿作りでは、風と日光に当てながら数週間かけてゆっくり渋抜きします。急ぐと表面だけ渋が抜けて中身が残る「渋抜き失敗」の原因に。
早くするコツと言えば、アルコールを使う方法が効果的です。35度以上の焼酎に柿を30秒ほど浸けてから密封保存すると、3~4日で食べられるようになります。エタノールがタンニンを不溶性に変える化学反応を促進してくれるんです。
渋柿の処理で面白いのが、地域ごとに違う伝統的な方法があることです。
例えば東北地方の「つるし柿」は寒風に晒すことでゆっくり渋を抜きます。一方、温暖な地域では藁で包んだり灰を使う方法も。この差は気候に対応した知恵で、早く済ませたいならその土地の昔ながらの手法を参考にするのが良いでしょう。
最近は家庭でもできる簡易方法として、ドライアイスを使うテクニックが人気。柿と一緒に容器に入れると、二酸化炭素が渋抜きを促進します。2~3日で食べられるようになるので、試してみる価値ありです。
子どもの頃、祖母が庭の柿を使った渋抜きをよくしていました。あの独特の工程にはちゃんとした理由があるんですよ。
渋柿は収穫後も呼吸を続けていて、この過程でタンニンが変化します。自然任せだと完璧に渋抜きするのに1ヶ月近くかかることも。温度管理が鍵で、25℃前後の安定した環境だと反応が早まります。
密封容器に柿と一緒にりんごを入れる裏技もおすすめ。りんごから出るエチレンガスが成熟を促すので、通常より早く食べ頃になります。ただしやりすぎるとベタベタになるので、毎日状態をチェックすることが大切です。