私の関心は、作品がどのようにステレオタイプを構築し、またどのようにその修正がなされたかにある。'Tintin in America'は、先住民や移民コミュニティの描写に関して現代の倫理眼から強い批判を受ける。研究者はまずコマごとの描写、言語表現、配置される小道具や衣装といった視覚的手がかりを丁寧に読み解き、その中に埋め込まれた「他者化」のメカニズムを明らかにする。
絵と字の相互作用に敏感な立場から観察すると、'The Red Sea Sharks'には武装勢力や奴隷売買をめぐるモチーフが繰り返し出てくる。私が注目しているのは、どのキャラクターがフレーミングされ、どのキャラクターが背景化されるかという点である。顔の造形、表情の強調、陰影のつけ方が「文明」と「野蛮」の二元論を視覚的に強化している瞬間がある。