山で熊に遭遇したときの恐怖は計り知れませんが、生き延びた後の傷のケアも同じくらい重要です。まず、傷口を清潔な水で徹底的に洗い流すことが最優先。山の中なら浄水タブレットで処理した水でも構いません。ただ、流水で洗う際は傷をこすらないように注意。泥や熊の唾液が残っていると、破傷風やパスツレラ症など命に関わる感染症のリスクが高まります。
応急処置として抗生物質軟膏を塗布した後、清潔なガーゼで保護。山岳地帯なら『ウィルダネス・ファーストエイド』の知識が役立ちますね。実際、『Into the Wild』で描かれたような孤立状況では、たかが擦り傷でも敗血症を起こす可能性があります。下山後はすぐに医療機関へ。狂犬病予防接種が必要かどうかの判断も含め、専門家の診察が不可欠です。
意外に見落としがちなのが心理的フォロー。トラウマが残っている場合、身体の治療と並行してカウンセリングを受ける価値は大きいでしょう。自然との共生をテーマにした『グリズリー・マン』の教訓のように、野生動物との接触は常に予測不能な危険を伴うのです。