読み進めるうちに、誤解が混じったレビューはだんだん見えてくるようになった。まず気をつけるのは証拠の扱われ方で、作品からの具体的な引用がほとんどないレビューは要注意だ。たとえば『ブレイキング・バッド』の主人公を「完全な悪」と断じる論調があったとする。そこでは彼の選択や変化の過程、制約や動機を無視して結果だけを取り上げる傾向が強い。そういうレビューは感情的な反応を一般化していることが多い。
次に文脈の無視も見抜くポイントになる。物語が置かれた社会的背景や作者のメタ的仕掛けを無視して、表層の出来事だけでテーマを決めつけるのは
曲解の常套手段だ。さらに矛盾の有無をチェックする。論理の飛躍や選択的引用(チャリティ・エラー)を見つけたら、そのレビューは信頼できないかもしれない。
最後に自分の観察を大切にしている。賛同できない主張でも、具体例と文脈の提示があれば読む価値がある。だが感情的な断言や断片的事実で全体像を塗り替えるレビューには慎重になるべきだと感じている。そういう目を持つと、作品の見え方がぐっと深まるよ。