海外の足枷事情も興味深いですよ。古代ローマでは
奴隷に金属製の足枷を装着していましたが、面白いことに重さで罪の重さを表現していたとか。軽いものだと5kg程度、重罪人には20kg以上のものが使われたそうです。
中世ヨーロッパでは、『レ・ミゼラブル』でジャン・バルジャンがつけていたような鉄製の足枷が一般的でした。特に印象的なのは、公開処罰として街中を足枷をつけて歩かせる『晒し刑』。足枷の重さと歩行の困難さが罪の重さを可視化していたわけです。
歴史を遡ると、古代中国の殷王朝時代にまで足枷の記録があります。甲骨文字にも足枷を意味する文字が確認できるんですよね。人類の刑罰史を考える上で、足枷は重要な文化的遺物と言えるでしょう。