グrimm童話の原作を紐解くと、継母と魔法の鏡の対話は何度か繰り返されるパターンがあるよね。特に有名なのは『鏡よ、壁の鏡、この国で一番美しいのは誰?』という問いかけ。
ドイツ語原文では『Spieglein, Spieglein an der Wand, wer ist die Schönste im ganzen Land?』という韻を踏んだ表現で、日本語訳でもリズム感を重視したバージョンが多い。ディズニー版と異なり、原作では継母が3回も鏡に問いかけ、白雪姫が成長するごとに答えが変わる展開が秀逸だ。
最後には『王妃様、あなたはここでは美しい。だが白雪姫はあなたより千倍も美しい』という核心的な返答があって、これが物語の転換点になる。鏡の言葉が持つ不気味な正確さと、それが引き起こす狂気の描写が、昔話ならではの暗さを醸し出している。