ナキメと無惨の関係性を考察したファンフィクションで印象的だったのは、彼女の空間能力を「心の牢獄」のメタファーとして使う作品です。『Through the Labyrinth』という短編では、無限城がナキメ自身の孤立感を反映している設定でした。無惨が彼女の能力を評価する描写から、利用価値しか認めない非対称な関係が浮き彫りに。『鬼滅の刃』の非人間的な鬼たちの関係ならではの、不気味な親密感が伝わってきます。
『鬼滅の刃』のファンダムでは、鳴女の謎に包まれた過去と鬼舞辻無惨との出会いを掘り下げた作品がいくつか見つかります。AO3で人気の『Silent Strings of the Biwa』は、彼女が盲目の琵琶奏者だった時代から、無惨に「最高の門番」として選ばれるまでを情感豊かに描いています。特に、彼女の音の才能がなぜ無限城の支配に適していたのか、血鬼術を得た瞬間の描写が圧巻です。
他の作品では、無惨が彼女を「道具」として見る冷たさと、彼女がそれを受け入れる複雑な心情の対比がテーマになっています。『The Strings of Fate』という作品では、彼女が人間だった頃に家族を失ったトラウマと、無惨との出会いが「救い」だったという解釈が新鮮でした。ファンフィクションならではの心理描写が光ります。