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38.松井えれなこそが唯一のメシアだって。

last update Last Updated: 2025-07-06 22:20:19

「産婦人科の病床を半分にして、空いたスペースに産後ケアに特化した施設をつくりましょう。」

出産一時金で出産を済ましたい妊婦を相手にするより、

出産をイベントか何かと勘違いをしているお金持ちの妊婦を相手にした方が儲かる。

産前産後のエステや運動とかもできるようにして、1人から300万くらいは取るようにする。

病床を少なくすれば、助産師など貴重な人材の確保に悩まずに済む。

何がいけないのだろうか、オーバーワークで助産師や看護師を酷使しないで済む。

私は国家資格を苦労して取り使命感もある人間を大切にしたいのだ。

国が彼らの待遇改善に取り組まないのだから、個々の病院が待遇を改善するしかない。

上の人間のボランティア精神などに付き合わせたくない。

医師に対して貰える対価も少ない割に仕事がキツイのは明白だ。

だから、看護師など3Kと呼ばれてしまいながら実は貴重な人間の待遇をあげて、

暇と金が有り余っているセレブ妊婦から金を搾り取ろうと思っているのだ。

人は金が有り余ると余計なことを沢山しようとする。

暇と金が有り余っているセレブというのは大抵スピリッチュアルにハマる。

膣マッサージなど医療的に不明確ことを、他者から気持ち悪がられるのも分からずSNSで発信してまう。

それが、なぜ叩かれるのかセレブ妻には分からないのだ。

子宮など女性にしかない体の部分を妙に神秘的なもの特別なものにしてしまう。

「妊娠している間は女性用風俗のようなことはやめてくれ。」

などとたしなめてくれるパートナーなどはいない。

パートナーがヒモか、一緒にスピリッチュアルにはまっているかのどちらかだ。

来院した際にやんわりと医師が注意しても聞かない。

それはすでに詐欺師によって洗脳された後だからだ。

それは妊娠を確定する病院が、しっかりと院に併設した施設を作って彼らの金の使い道を案内してあげれば済むことなのだ。

多少高くでも、病院に併設している施設の方が安心するし医療的に不明瞭なことは絶対にしない。

マタニティーハイになってるセレブ妊婦から搾り取ろうと
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    少女漫画の作者はいつだって純粋で天然な主人公が勝つと思っているのだろうか。そんな夢見るオールドミスが書いた物語に惑わされては有限な時を無駄にする。実は、あざとい策士にしてやられて負け犬の遠吠えのように作品を書いたのではないか。攻略対象の男たちが他人の心を読め、神視点を持っていないでもない限り悪役に勝つのは無理ゲーだ。どれだけ男という生物が理性的だと夢を見て勘違いしているのだろう。男は所詮、子を生める能力のある女の付属物でしかない。その付属物らしく、視覚優位で美しい者に反応し、優しい言葉に心を簡単に奪われる。私は計画的に確実に三池を落としている自信があった。側にうろつく白衣の天使も目に入らない程に。1年くらいは放っておいても彼は他の女に目移りしない。だから、彼なら私のことを一番に考えて最善の策を練ってくれるという信頼がある。「まさか、あんな中途半端な進学校の深海魚にシーラカンスがいるとは思わないわ。」エレナ・アーデンは6歳時点のアランが、あそこまでのイケメンになるという予測が出来る程、発達した脳を持っているのだろう。私は三池がシーラカンスであることに全く気がつかなかった。三池は恐ろしい程、地頭が良い。不合格も、受験番号書き間違いを疑ってしまう程だ。そういう男は兄のような男の園で6年勉学に励むか、公立校に潜んでいるかどちらかなのだ。私たちの通っていた学校は地元では進学校と呼ばれるが、合格実績をみるにたいした学校ではない。私にとっては行くつもりがなかった第3志望の学校だった。受験の失敗の原因は、到底通学できない立地の高偏差値の前受け校に合格したことだ。本当は前受けなど受験したくなかった。「試験慣れは必要です。合格をとっとくとお守りになります。」ただ、合格実績が欲しいだけの塾の先生に従って受けてしまった。その合格は私にとってはお守りにはならなかった。逆に自分の実力を過信してしまう原因になり、第1志望と第2志望の女子校を落とした。第3志望の地元

  • お持ち帰りした異世界の皇子を返品したい   36.アーデン侯爵令嬢、リース子爵がいらっしゃいます。

    「アーデン侯爵令嬢、リース子爵がいらっしゃいます。」特別席で舞台の余韻に浸っていると、先刻席を案内してくれた男性が小走りで来た。オレンジ色の髪に緑色の瞳をした真面目そうな好青年が入ってきて私に挨拶する。「アーデン侯爵令嬢に、エドワード・リースがお目にかかります。」そう言って目の前に跪いてきた。この挨拶の仕方って皇族に対する挨拶の方法だと記憶している。エレナが来月には皇后になるから、こんな丁寧な挨拶をしてくるのだろうか。それにしても、いかにも悪そうな守銭奴リース子爵の息子がこんなに好青年だとは驚いた。「あの、こちらにお座りくださいな。」私は空いている隣の席をリース子爵に指し示した。「恐れ多いです。立場はわきまえております。」彼は跪いたまま、メモを取り出した。リース子爵はこの領地では領主であり、威厳を保った方が良いと思うのだがこれで良いのだろうか。しかし、リース子爵の視線から私の言葉を今か今かと待っている期待感を感じたのでこのまま続けた。「まず、年間パスポートをやめてください。園内の混雑の割に収益が取れていません。」そう、年間パスポートの時間のあるおばちゃん達が毎日来てしまっている可能性が高い。そうすると他の客が園内の混雑に思ったような満足度が得られなくてリピートしてしまわなくなってしまう。それに、年パスのおばちゃん達は既にこの園に来るのがライフワークになっている。日本のお年寄りが整形外科に行くのをライフワークにしているのと一緒だ。だから、年パスがなくなることで毎日は来なくなるだろうが、週に1回はどうしても来てしまうだろう。だから年パスをなくしてしまった方が年間にすると彼女たちから多くの金額を搾取できる。「最後列の席を除いて、他の座席は有料にしてください。」全ての座席を無料にするから、1部も2部も見ようとして席をずっと陣取ってしまう人間が出て来るのだ。そのことで、人員を整理する人を置かねばならず人件費がかかる。入園料だけで舞台を見られるというのは、オ

  • お持ち帰りした異世界の皇子を返品したい   35.若くてイケメンな皇帝を応援できないなんて女じゃない。

    ダンテ様は妻の洗脳を解きたくてランチの約束をしたのにふらついたり、私に必要以上に迫ったりしてきたのではなかろうか。正直妻と約束があると言いながら、彼の自由な行動に驚いてしまった。私を膝の上に抱っこしている時に妻が来たら修羅場展開になると思った。でも、彼の妻は明らかに私の反応しか気にしていなかった。そう思うと少し彼が可哀想になった。今回の旅ではエレナの父であるアーデン侯爵も帯同していて、しっかり団長として指示をだしていた。世界がほぼ帝国支配になったことで、他国との戦争もなくなり、今の騎士団は、災害時の人道支援などを行なっていて、日本の自衛隊のような役割をしている。「今なら、ライオット様も帝国で幸せに暮らせたでしょうにね。」私は思わずレノアに漏らした。「皇帝陛下は帝国にライオット様を戻す予定だったとエレナ様はおっしゃってました。」レノアは寂しそうに私に言って来た。アランは自分の管理する帝国こそに幸せがあると思っている。小さい頃から当たり前のように仕事をしてきて、ダラダラするという至上の贅沢を知らないのだ。人に自分の価値観を悪気なく押し付けてしまっている。でも誰より必死に働いている彼を見たら彼の理想を応援したくなってしまう。騎士団は普段から厳しい訓練をしているようで、前はへらへらしているように見えた侯爵家の騎士団も、自信がついてキリッとしていた。一反木綿のようだったエアマッスル副団長も、たくさん筋肉を付けてがっしりした体つきになっていた。夕刻、菜の花畑に囲まれたガーデンステージでアランとエレナをモデルにした演劇が行われた。日本にいる本物のエレナ・アーデンを思うと悠長に演劇を見る気にはならなかったが、額縁に飾られた皇帝陛下から頂いたお手紙とやらを見せられ半ば強引に見ることになった。「素晴らしい脚本に感動した。いつか、皇后と観覧したい。」といった旨が書かれたアランの手紙。こんな観光地の演劇までチェックしているなんて本当にまめで感心する。演劇は植物園

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