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第447話

Author: 雪吹(ふぶき)ルリ
ケー様が業界を去って三年、その理由は司だった。

司も今になってようやくその事実に気づいた。

司は真夕の清らかな顔立ちを見つめた。「俺は……」

その時、真夕が言い出した。「佳子、全部過去のことよ。もう言わなくていいわ。あっちに行こう」

「うん」

佳子と真夕はその場を離れようとした。

だが、司は手を伸ばし、真夕の細く白い手首を掴んで引き止めた。

うっ!

真夕が突然、痛みを訴えるように小さく声を漏らした。

司は彼女の腕を見て言った。「どうしたんだ?」

佳子がすぐさま司の手を払いのけた。「堀田社長、真夕はあの男たちに連れ去られて、途中で怪我をしたの。特に腕が酷く腫れて、青あざになってるのよ」

司の整った眉がぎゅっとひそめられた。

「もちろん、あの時堀田社長は迷わず池本彩を選んで、彼女を抱きかかえて逃げたのよね。真夕を置き去りにして!だから堀田社長、真夕のことなんて気にしないで。だってあなたも池本彩も、あの男たちの共犯みたいなものなんだから!」

司「……」

彼は佳子に聞きたくてたまらなかった。いったい誰が君の従兄なんだ?

まさか俺は血の繋がった従兄じゃないのか?

鋭い言葉をぜんぶ従兄に向けているってどういうこと?

だが、司には反論の言葉が見つからなかった。彩を見捨てることはできなかったのだ。「ごめん」

真夕は司を見つめた。「平気よ。もう慣れてきたし」

司の胸がふいにキュッと痛んだ。

真夕は自嘲気味に笑った。「だって私と彩の間では、堀田社長はいつだって彼女を迷いなく選んでた。私はいつも捨てられる方だった」

司の心はさらに痛みで満たされた。まるで蜂に何度も刺されたように、ちくちくとした痛みが止まらなかった。

司は言った。「ごめん。彩はかつて俺を助けてくれたんだ」

彩が彼を助けた?

これは真夕にとって初耳だった。彼女は驚きさえ感じた。彩が人を助けるなんて。

「まさか堀田社長が恩を忘れない性格だったとはね。彩があなたを助けたからずっと恩を感じてる一方、私があなたを助けたときはどうして忘れてしまったの?」

真夕はその矛盾に皮肉を込めて笑った。自分だって司を助けたのに、自分のことすら覚えてもいないなんて。

司は驚いた。「君が俺を助けた?いつの話だ?」

真夕「何年も前よ。あなた、重傷を負って森で迷ったことがあるでしょ?」

司は一瞬言
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