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第1部 一章【財前姉妹】その10 麻雀教室建設計画

작가: 彼方
last update 최신 업데이트: 2025-06-14 10:00:00

124.

第伍話 麻雀教室建設計画

 喫茶『グリーン』にはアルバイト店員が5名と社員が2名それにマスターである斎藤和宏(さいとうかずひろ)さんとオーナー夫婦がいて計10名でやりくりしている。マスターは要するにご両親の作った店を任されている二代目なのだ。オーナー夫婦は全面的に息子に店を任せており、あまり出てこない。しかし、アンがいる時だけは違った。とくに奥様の斎藤光子(さいとうみつこ)さんはアンのことをいたく気に入っており実の孫かのように可愛がった。

「ほんと、アンちゃんはいい子ねえ」が口癖な程、目一杯に可愛がってくれるからアンは言い出せないでいた。ここでの仕事は修行だけのつもりで、いずれ東京に出て行こうと思ってる。ということを。

 その事をその日来ていたユウに相談していた。

「いずれは私たち、麻雀教室をやるでしょ。その、多分東京でやる方がいいのはわかるんだけど、どうしてもここのおばあちゃんが気になっちゃって…… 私自身やめたくないし、でも、ユウさんと夢叶えたいしで、いつどうしたらいいか分からないの……」

 すると、実はトイレに入っていた光子さんにその話が全て聞こえていた。

「…話は聞いたわ。ごめんなさいね。私が若い子の夢を邪魔してたなんて」

「違います! 邪魔なんかしてないの。ただ私が優柔不断なだけで」

 すると閃いたように「インターネットを使えばどうかしら」と光子さんが言った。

「そうよ、この店はムダに広い駐車場があるからそこに簡易的な施設を用意して麻雀教室を可能にするの! うちのメニューも頼めるようにしたらいいわ。そして、インターネットも繋げてネットで麻雀教室も可能にしたらいいじゃない! そしたら……」(そしたらアンちゃんと離れ離れにならないもの。もう、孫を失うのは二度とごめんよ)

「そっ、そんなこと。そもそもお金がすごくかかりませんか?」

「だてに長生きしてないわよ。私も旦那も、若い

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    122.第三話 ラボ 飯田雪はおぼつかない手つきだった。牌に触れたのは今日が初めてだと言うからそれも仕方ない。「なんか麻雀牌って重いんですね。それに、デザインも描いてるんじゃなくて彫ってあるんですね。素敵だなあ。知らなかったなあ」 そう言いながら飯田はまじまじと自分の手牌を見つめる。「盲牌(モーパイ)って聞いたことないか? あれはさ、指先の(主に親指の)腹だけで何の牌を引いたか当てることなんだよ。この彫りの手触りだけでね」「そっ、そんなこと可能なんですか?!」「出来る人には出来る。おれは苦手だけど」「ふふっ! なんだ、苦手なんですね。凄い! と思って聞いてたのに」 ふふっ! と笑う飯田は笑顔が幼い少女のようでなんだかミサトはキュンときた。 そんなこんなで半荘2回を行いミサトと店長が1回ずつトップを取って終了した。半荘2回を通して飯田を観察したミサトの感想は(飯田さんはとても丁寧に麻雀するなあ…… 鍛えたら強くなりそう。あと、顔がかわいい、髪を伸ばせばもっといいのに)と思ったという。 ゲーム終了後にミサトは思い切って話しかけた。「あ、あのさ。飯田さん。私も今18歳なんだけど、私達お友達になれないかな?」「えっ…… ぜ、ぜひよろしくお願いします。ユキって呼んでください。名前…… 気に入ってるので」「同じ同じ! 私も自分のファーストネームを気に入ってるの! 私のことはミサトって呼んでね、ユキ!」「わかりました…… よろしく、ミサト」(かわいい~!) ミサトの中で何か禁断の扉がバカン! と勢いよく開いたような音がした気がしたが(気のせいだろう)と思うことにした。

  • 【牌神話】〜麻雀少女激闘戦記〜   第1部 一章【財前姉妹】その10 第二話 雪

    121.第二話 雪 その日、ミサトは『ひよこ』でフリー打ちしようとしていた。待ち席で空きが出るのを待っているミサト。……するとミサトのバイト先の店長である小宮山(こみやま)とその部下かな? と思われる方が来店する。 少し暖かくなってきたと思ったらまた最近は冷え始めていて、その部下っぽい人は青い野球帽を深く被っていて顔ははっきりと見えないが下は厚手のジーンズに少し厚みのあるフカフカした靴下を履いていた。それだけで、ミサトは直感する。(この人は強そうだ)と。 結婚してる感じはしないから多分自分で選んだ服装だろう。この靴下。季節という先入観にとらわれることなく、自分の感覚で(今日は寒い)と感じて最適な服装を選択出来る判断力。 毛玉のできやすい素材のはずなのに綺麗なままの毛玉ひとつない靴下。 つまり、几帳面。ズボラな人なら隙もあるが几帳面だと麻雀にも隙がない。 このように、ミサトくらいになれば一目見ただけで強いかどうかはやる前から見当が付くのである。(これは、締めてかかる必要がありそうね)「こちらの方は?」「あ、ミサトにはまだ紹介してなかったな。ウチの事務仕事担当の飯田君だ。まだ18歳だけどよく気付く子でね。裏方だからあまり顔を合わせることもないけど、同じ店の仲間だから。よろしくな」「飯田です。よろしくお願いします」「私は麻沼スズメこと井川ミサトです。よろしくお願いします」(男性にしてはずいぶん声が高いな)「飯田君はフリー雀荘に興味があると言ってたので連れてきたんだ。ゲームでしかやったことない子だから。もし良かったらでいいんだがミサトも一緒に0.5(テンゴ)で教えてあげてくれないか?」「あ、そういうことでしたか。1.0(ピン)で3人同卓の血で血を洗うバトルが始まるのかと思いましたよ。0.5ね。それなら、いいですね」

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