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第35話

Penulis: 冷凍梨
気持ちを整理できたら、私はまた相談室に戻った。

八雲はもう去っていって、豊鬼先生と何人かのスタッフしか残っていなかった。

「今日は紀戸先生がいらっしゃったおかげで助かったんだ」

豊鬼先生はまるで災難から幸い生き残ったように、ニヤニヤしながら私の顔に目を走らせた。

「次にあの方に会ったら、ちゃんとお礼を言うんだぞ」

お礼。

私はこの言葉を噛み締めて、それから松島葵たちがお手洗いでの会話を思い返して、この瞬間、思わず鼻で笑った。

八雲は葵のために助けに来たし、この場にいた他の人は、どう見ても濡れ衣を着せようとしたし、感謝することなど、できないわ。

「水辺さんも今日麻酔科の役に立ったな」

豊鬼先生は黙っている私を見て、態度はさっきよりは明らかに柔らかくなった。

「俺は水辺さんの痛い気持ちが分かるよ。でもな、麻酔科医はみんなそれを乗り越えてきたんだ。いい意味では、経験を積んだし」

その意味深い口調を聞くと、なんか本当に私のことを思っているように聞こえた。

もしかして、私の考えすぎだった?

「その子はたぶんちょっとショックを受けたから」

他のスタッフも相槌を打った。

「もうすぐ退勤時間だし、早めに帰らせて休ませよう?」

豊鬼先生はちらっと私のほうに目を向けて、頷きながらその意見に賛成した。

「分かった。じゃあ時間通りに退勤していいよ」

この件はこれで完全に解決した。

ただその茶湯にかけられた感覚の余韻は確かに凄まじいものだった。エレベーターがいつの間にか、地下1階に着いたことにすら気付かなかった。

偶然のことに、隣のエレベーターから、藤原浩賢もちょうど出てきた。

目と目が合った瞬間、ほっぺたが少し膨らんでいる男は少し驚いて、そして早足で私に向かって歩いてきた。

茶色のコーデュロイジャケットに、ベージュ系の丸首ウールシャツ。白衣を脱いだ浩賢は今、カジュアルで、シティボーイ系のように見えた。

「奇遇だね、水辺先生」

浩賢は優しく話しかけてくれた。その穏やかな目を私の体に軽く走らせたら、聞いた。「もしかして退勤した?」

私は曇った顔で頷いた。

医者にとって残業はいつものことだから、時間通りに退勤できるのは、濡れ衣を着せられた補償みたいなものだった。

結構情けないから言いづらかった。

「そういえば、麻酔科にちょっとしたトラブルが
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長野美智代
水辺先生は早く八雲と離婚出来るといいね。 常に八雲と葵のクズカップルは一緒にいるので証拠集めのため録音録画出来る物を持っているといいかも。
goodnovel comment avatar
千恵
悪魔ちゃんは、お腹の中も真っ黒かもな〜 天真爛漫ではない
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