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第105話 玉座の完成と、見えない亀裂

Author: okameki
last update Petsa ng paglalathala: 2026-11-05 19:30:02

「行政の目を塞ぎ、天神の地下利権を完全に丸呑みした夜。私が味わう勝利の美酒は、最高に芳醇で、鉄の味がした」

◇

 十一月二十日、深夜。

 福岡・天神のペントハウス。

 下界の喧騒から完全に隔絶されたこの最上階の密室には、極上の静寂と、温度管理された心地よい空気が満ちていた。

 分厚い防音ガラスの向こう側には、光の海のように煌めく天神の夜景が広がっている。天神ビッグバンによって生まれ変わろうとしているこの巨大な都市の心臓部は、今、完全に私の掌の内にあった。

 私は、最高級のバカラのグラスを指先で優雅に揺らしながら、深い真紅のワインを口に含んだ。

 芳醇なベリーの香りと、熟成されたタンニンの渋みが舌の上で転がり、喉の奥へと滑り落ちていく。

 私の足元では、かつて私を「地方の泥水」と嘲笑った純白のエリート、結城絢乃が、微かな寝息を立てて丸まっていた。彼女は今や、私の命令なしでは呼吸すらできない、完全に調教された絶対服従の飼い犬だ。

 窓の下の街頭では、まだ空虚な熱狂が続いて

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