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39.社長と契約⑤

Auteur: Aica
last update Date de publication: 2025-08-30 22:55:28

よしっ。決めた。

「社長」

「ん?」

「その契約の話、謹んでお受けいたします」

そう言って社長に深々と頭を下げる。

「フッ。そこまでかしこまらなくても」

「いえ、ある意味仕事の一環ですので」

「まぁそっちにもそうやって意識してもらった方がオレもやりやすい」

「はい。やっぱり社長はいつでも社長ですので」

うん。あたしもちゃんとそう割り切れる方がいいかも。

社長がさっきいつか嫌になった時って言ってたけど自分的にはその逆でそういうことをずっと続けていけば社長との距離感をどこかで勘違いしそうになる気がして。

なんとなく、そんな予感がして。

これからそんな勘違いをしなくてもいいように契約という形にすればちゃんと割り切れるような気がするから。

「あっ、それと。これは臨時で特別ボーナスっていうかオプション的に提案したい契約なんだけど」

「はい。どんな契約ですか?」

「オレとの契約恋愛」

「へッ!?!? 契約……恋愛!?」

いやいや、何それ!

「あ~。といってもホントにオレと恋愛する契約ってことじゃなくて、前みたいにオレが変な女に引っかからないように、彼女役お願い出来ればなと」

「あ~。なるほ
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  • おいしい契約恋愛   298.社長の過去と真実①

    それから数日後の週末の金曜日。慧さんの出張の帰りを待つ中、前から予定が決まっていた琉偉が所属しているEveRのライブに参戦。慧さんに会えない寂しさの中、このタイミングでの琉偉たちのライブで楽しめる時間は正直すごく有難くて。何もなく一人で家で過ごしていると、やっぱり慧さんがそこにいないことを常に実感してしまう。その度、慧さんが恋しくなるけど、仕事の邪魔もしたくなくて、やっぱり少し我慢してる自分もいた。元々しょっちゅう連絡し合う関係じゃないだけに、こういう時遠慮してしまう寂しさに少しだけ後悔。だから、今はライブや終わってからみんなでご飯食べながら盛り上がれる時間とか、久々に時間を気にせず楽しんだ。気付けば時間は終電ギリギリまで盛り上がって。さすがに慧さんと付き合い始めてからは、ここまで遅くなったことはなかったかも。どれだけ打ち上げで盛り上がっても、どこかで慧さんが気になって切り上げるようになってたもんな。そういえば、前にも出張の時、確かこんな日あったっけ。あの時は、気まずいまま慧さんが出張に行っちゃって、帰ってくるのが少し怖かったんだよな。まだ付き合う前で慧さんの気持ちがわからなくて、だけどあたしはもう慧さんのこと好きになってて、そのまま同居解消されたらどうしようって不安で……。まさかそこから慧さんにこんなに好きになってもらえて、今こんな風にいれるなんてあの頃のあたしから思えば夢みたいだな。あの頃のあたしはなんか必死で全力だった感があるけど、今はなんか不思議と心に余裕を持ててる自分がいる。この出張で、一人で慧さんを待っていたからこそ生まれた感情だったり強さだったり。不安で寂しかったのも確かだけど、でもその分、慧さんの大切さや慧さんへの想いをまた強く感じることが出来た。だから、あたしにとっては少し自分自身、成長出来た意味ある時間だったように思える。あ~慧さんまだ出張から帰ってこないのに、こんな風に考えてたらまたもっと会いたくなってきちゃったよ~。会いたすぎて、家帰ったらまた前みたいに慧さんいたりしないかな、なんて都合のいいことを考えてしまうほどに。でも今は前と違って付き合ってるから、帰ってくる時ちゃんと連絡くれるだろうし、さすがに今回もなんて都合良すぎか。と、都合のいい期待をしているだけでも、なんだか今はそれだけでも幸せな気持ち

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    「でも、本村さんや藤代さんのことは、きっと慧さんは信頼されてますよね?」「あぁ。そこは唯一ね。オレらは付き合い長いし、あいつの全部わかってるから」「ですよね」「だけど、オレら以外は、基本心開こうとしなかったやつだから。でも、君は出会った時から、他の人とは全然違ったから」「最初にってことですか?」「そう。君は自然と慧の中にスッと入ってきてくれたからね。そういうことも感じる暇なく、気になる存在だったんじゃないかな」「だったら嬉しいです……」だとすれば、あたしもあたしのままでよかったんだと思える。出会い方は、ちょっと変わった出会い方や始まり方だったけど、でもだからこそ慧さんと今あたしはこうやって一緒にいれるのかもしれない。「だから。いつか。きっとあいつからそういう自分の弱いところも君に見せる日が来ると思うから、その時まで待っててやってくれないかな?」「はい」「で。その時が来たら、君のペースでいいから、ちゃんと慧と向き合って、あいつと向き合ってやってほしい」「わかりました」多分、その時が来たら、あたしは今のままで慧さんと向き合うだけだ。取り繕った言葉や表情とか行動とか、そういうのはきっと必要ないから。自然な今の自分で、その時の慧さんを受け止めたいって、そう思う。「まぁ、オレ的にはその記事で、今更慧が瑞希とのこと言われるのはちょっと癪なんだけどね」「あっ、そうですよね」「っていうかオレも瑞希を傷つけるやつは誰であっても絶対許さないから」本村さんは、隣に瑞希さんがいるにも関わらず、堂々と男らしくそう宣言する。「柾弥……」そして隣でそんな本村さんの言葉に感動して嬉しそうにしている藤代さん。「まぁ、その辺りも含めて、このまにしておくつもりはないから。瑞希も安心してたらいいよ。ちゃんとオレが守ってやるから」隣の藤代さんに優しく微笑みながら、男らしいそんな胸ときめく言葉をかける本村さん。本村さんホントに藤代さんが好きなんだなぁ~。思わず今の告白聞いて、胸がキュンとしちゃったよ。「ありがとう。柾弥……」そして安心したかのような微笑みで本村さんに返す藤代さんを見て、やっぱり藤代さんも少なからず不安はあったんだろうなと感じる。きっと今の藤代さんを見れば、本村さんを好きなのはどう見たって間違いないし、そんな人がいるのに違う人と熱愛してい

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  • おいしい契約恋愛   109.伝えたい気持ち・知りたい気持ち⑫

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  • おいしい契約恋愛   97.社長の初めての嫉妬!?⑬

    「ちょっと……これからのこと考える時間もらってい?」「え……?」これからって……何……?忘れてっていったのに、なんでこれからのことになるの……?「ちゃんと、お前のことどうするか答え出すから」あ……どうしよう……。これ……契約も同居も解消されちゃうやつだ……。あぁ……やっぱり言うんじゃなかった。社員と同居してるだけでも問題なのに、そんな相手に酔った勢いとはいえキスしちゃったなんて事実は、社長の中できっと聞き流せないこと。なんの影響もない相手なら、きっとあたしが演技してた時のように、影響なかったのかもしれないけど。結局それに向き合わせてしまったのは、相手があたしだから。あた

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