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第65話

Penulis: 木憐青
「謝る必要はない。弁護士の通知書を待ってればいい」

延浩は彼女に一瞥もくれず、そのまま彼女を通り越して立ち去った。

深雪は彼女に同情の眼差しを向け、にっこり笑って言った。

「この方、暇があったら、江口家の法務の業務能力を調べてみたら?」

そう言い放ち、バタンと強くドアを閉めた。

これでおしまいだ。松原家は体面も財産も失った。反撃も惨敗に終わった。

松原グループの広報部にて。

「お前たちは一体何をしてるんだ!役立たずども!」

静雄はもう普段のような冷静さやクールな態度を保てず、顔は恐ろしいほど陰鬱に曇り、手に持っていた書類を勢いよく机に叩きつけた。

広報部は凍りついたように沈黙した。

誰もが心の中でひどく理不尽さを感じていた。

まさか、こんな結果になるとは夢にも思わなかった。

しかも彼らは広報部であって、魔法使いじゃない。

こんな酷い事態は全部社長自身のせいなのに、どうして今になって被害を被るのは一般社員なんだ?

誰も口を開かないのを見て、静雄の表情はさらに恐ろしく険しくなった。

「どうした?死んだのか?言え!今どうすればいい!」

最後の言葉は怒号のように飛び出した。

広報部は再び沈黙し、呼吸音すら静かになった。誰もこの時に声を出す勇気はなかった。静雄の鋭い視線を浴びるのが怖かった。

大介は、静雄の怒りに満ちた様子を見て、慎重に口を開いた。

「社長、取締役たちが来ています。今、会議室でお待ちです」

「何しに来たんだ!」

静雄はまた激怒した。

取締役が来るのは、もちろん財産の移転について聞くためであり、自分の財布が空っぽかどうか確かめに来たのだ。

一方、深雪はすぐに招待を受けた。

彼女は今、松原グループの最大株主だから、当然会議に参加する資格がある。

鏡の前で深雪は真っ黒なスーツに着替え、薄く化粧を施した。全身から鋭い気迫を放ち、凛とした引き締まった姿だった。

彼女は目を上げ、空の寧々の笑顔を見つめながら、口元に微かな笑みを浮かべた。瞳は決意に満ちて輝いていた。

「寧々、天国から見ててね。ママはね、私たちのものを全部取り返すから!」

この連中は彼女をどん底に落とそうとしている。

だが彼女は、それに屈せず、必ずやどん底から這い上がるつもりだ!

出かけようとしたら、玄関で延浩と偶然会った。

延浩は彼女を見るなり驚
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