情熱的なあなたに抱かれ私は甘い夢を見る~新人看護師は無敵な外科医にしつけられてます~

情熱的なあなたに抱かれ私は甘い夢を見る~新人看護師は無敵な外科医にしつけられてます~

last updateآخر تحديث : 2025-04-29
بواسطة:  けいこمكتمل
لغة: Japanese
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同じ病院で働くいつも厳しい外科医の白川先生。 突然の誘いで、彼の優しい一面を知り、今まで知らなかった男性としての魅力に気づかされた。 総合病院でただ真面目に働いていた私に、たくさんの甘いセリフが注がれるようになり、仕事もプライベートも、白川先生にしつけられているような気がした。 産婦人科医の七海先生、同僚の歩夢君とも急接近して…… 3人の超イケメンに囲まれて、おまけに、歩夢君を想う同じ看護師の春香さんには冷たくされ…… 明らかに今までとは違う日常に戸惑いを隠せない。 恋愛なんて、まだまだ先の話だと思っていたのに…… 私、本当は誰が好きなの? この先……いったいどうなってしまうの?

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الفصل الأول

1 イケメン医師と私の関係

「おはようございます、前田さん。どうですか?傷口痛みますか?」

「あっ、蓮見さん、おはようございます。ええまあ、傷はずいぶん良くなったと思います」

病室の窓から穏やかな秋の朝日が優しく差し込む。

今日も、看護師としての1日が始まる――

私の名前は、蓮見 藍花(はすみ あいか)、24歳。

160cm、自分では普通の体型だと思っているけれど、たまにスタイルいいねって……恥ずかしいけど褒めてもらえる時がある。

看護師である以上、常に笑顔は心がけていて、化粧もあまり派手にならないようナチュラルにしている。茶色でボブスタイルの髪型は、昔からあまり変わっていない。

「おはようございます。前田さん、傷口、どうですか?」

「ああ!白川先生。おはようございます」

病室に後から入ってきたのは、我が「松下総合病院」の外科医、白川 蒼真(しらかわ そうま)先生。

白川先生は、前田さんの主治医だ。

まだ若手の先生だけど、周りからの信頼はとても厚く、医師としての腕はかなり評判がいい。いづれはこの病院のエースになる人だ。

老若男女を問わず、患者さんにダントツ1番人気の理由は、腕が良いだけでなく、超イケメンな美しい顔と、このモデルのようなスタイルも関係しているだろう。

180cmで細身、髪型はアッシュグレーのナチュラルショート。前髪は少し長めのセンターパートで、前髪からサイドに流れをつけている。

整えられた眉に二重で切れ長の目。艶のある大人っぽい薄めの唇、高い鼻。その端正な顔立ちに、初めて見た人はみんな驚く。

あからさまに赤面する人や、急にお喋りになる人、逆に恥ずかしくて緊張してしまう人……女性なら興味をひかれるのは仕方がないだろう。

私だって、最初は「こんな素敵な男性が世の中にいるんだ」と、とても驚いたから。

学生時代にオシャレ雑誌のモデルも経験済みらしいけれど、そんな華やかな世界には進まずに、医師になるなんて、少しもったいない気がした。

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1 イケメン医師と私の関係
「おはようございます、前田さん。どうですか?傷口痛みますか?」「あっ、蓮見さん、おはようございます。ええまあ、傷はずいぶん良くなったと思います」病室の窓から穏やかな秋の朝日が優しく差し込む。今日も、看護師としての1日が始まる――私の名前は、蓮見 藍花(はすみ あいか)、24歳。160cm、自分では普通の体型だと思っているけれど、たまにスタイルいいねって……恥ずかしいけど褒めてもらえる時がある。看護師である以上、常に笑顔は心がけていて、化粧もあまり派手にならないようナチュラルにしている。茶色でボブスタイルの髪型は、昔からあまり変わっていない。「おはようございます。前田さん、傷口、どうですか?」「ああ!白川先生。おはようございます」病室に後から入ってきたのは、我が「松下総合病院」の外科医、白川 蒼真(しらかわ そうま)先生。白川先生は、前田さんの主治医だ。まだ若手の先生だけど、周りからの信頼はとても厚く、医師としての腕はかなり評判がいい。いづれはこの病院のエースになる人だ。老若男女を問わず、患者さんにダントツ1番人気の理由は、腕が良いだけでなく、超イケメンな美しい顔と、このモデルのようなスタイルも関係しているだろう。180cmで細身、髪型はアッシュグレーのナチュラルショート。前髪は少し長めのセンターパートで、前髪からサイドに流れをつけている。整えられた眉に二重で切れ長の目。艶のある大人っぽい薄めの唇、高い鼻。その端正な顔立ちに、初めて見た人はみんな驚く。あからさまに赤面する人や、急にお喋りになる人、逆に恥ずかしくて緊張してしまう人……女性なら興味をひかれるのは仕方がないだろう。私だって、最初は「こんな素敵な男性が世の中にいるんだ」と、とても驚いたから。学生時代にオシャレ雑誌のモデルも経験済みらしいけれど、そんな華やかな世界には進まずに、医師になるなんて、少しもったいない気がした。
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2 イケメン医師と私の関係
イケメンだからといって、決してチャラチャラしているわけではなく、全身から溢れ出す清潔感は洗練された上品さがある。とにかく、29歳とは思えないしっかりさんで、いろんな意味で「無敵な外科医」なんて呼ばれている。「白川先生、ありがとうございます。少し頭痛があって……」「じゃあ、頭痛薬出しておきますから飲んで様子を見て下さいね。頭痛、つらかったですね。何かあったら看護師に言って下さい。我慢はいけませんよ」白川先生は、前田さんに優しい笑顔を向けた。「ありがとうございます。なんだか毎日不安ばっかりで……。でも、先生がそう仰って下さると安心できます」そう言って、前田さんは嬉しそうに何度も頭を下げた。白川先生のこういうところは、本当にすごいと思う。温かい言葉から、患者さんへの優しさが伝わってくる。私達は、前田さんに一礼をして部屋を出た。「蓮見」「は、はい!」白川先生に苗字を呼ばれてビクッとした。「患者さんが不安になるから、もう少し笑顔でいろ。前田さんは特に今不安な時期なんだ」「は、はい。すみません、気をつけます」私は、腰を90度に曲げて謝った。たまにこうして注意されるせいか、白川先生は私にとってかなり怖い存在だ。患者さんに対して普段はニコニコできるのに、白川先生が隣にいると急に萎縮してしまう。早く先生に慣れないと……とは思っているけれど、今はまだ苦手なままで改善できずにいる。「先輩からもっとしっかり学ぶんだ」「はい……本当にすみません」「どんなことがあっても、患者さんのことを1番に考えろ。お前の気持ちを患者さんに押し付けるな。誰が1番つらいのか。手術して自分の病気と必死に向き合ってる人の気持ちを想像するんだ。その心を癒せるのは御家族と俺達しかいない」「はい!」本当にその通りだ。何も間違ってはいない。白川先生が怖いとか、そんなこと、患者さんには全く関係ないことだ。なのに私は……きっと、まだ未熟過ぎて自分の気持ちが前に出てしまっているのだろう。患者さんの気持ちに寄り添えないなんて、本当に情けない。
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3 イケメン医師と私の関係
私達、看護師の仕事は四六時中気が抜けない。患者さんの容態が急変しないよう常に気を配らなければならないし、早朝だろうが夜中だろうが呼ばれたらすぐに駆けつけなければならない。「今日も何も無く、無事に1日が終わった」……そう言える日が本当に嬉しい。だけどもちろん、そういう安堵の日ばかりではなく、悲しいことが起こる時もある。今まで何人の患者さんを見送ったかわからない。せっかく親しくなったのに、お別れをしなくてはならないことが本当につらい。悲しくてどうしようもなく不安になることもある。日々、喜んだり落ち込んだり、色んな感情の波が押し寄せてくる。私はずっと看護師になりたくて、大学で4年間の勉強を終え、2年前に国家試験を受けて看護師資格を取った。その資格を得るために、様々なことを大学で必死で学んだけれど、実際の現場は想像以上に過酷だった。決して甘くない世界だと何度も自分に言い聞かせながら仕事に就いているけれど、現実は「リアリティショック」というギャップに苦しんで、看護師を早々に止めてしまう人も少なくない。実際、私の周りでも数名辞めている。理想と現実との壁はかなり厚く、そういったことをなくすため、国の方針として新人看護師研修を行っている病院が増えている。
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4 イケメン医師と私の関係
プリセプターシップ――ある程度経験を積んだ看護師が、新人看護師と一緒に患者さんの看護をし、その技術、対話方法、そして、こちら側の自己管理に至るまで様々なことを教える。新人看護師は、その先輩の姿を見て学び、習得していく。これによって、いろんな悩みを1人で抱えずに頑張っていけるようになる――それが、理想とされる形。最初の頃は、私も先輩と一緒に看護をしていたし、今でも看護師同士、励ましあったり切磋琢磨したり、向上心を持って取り組んでるつもりだ。自分は人の命に関わる大切な仕事をしてるんだ――と、少しづつ実感しながら、ひたすら目の前の患者さんに真摯に向き合っている。なのに、実際はまだまだダメな新人看護師。白川先生にだけは緊張してしまう。白川先生が怖いから……とか、そんなことを言ってる場合ではないのだけれど。きっと私……先生には完全に嫌われているに違いない。何度も同じことを言わせているし、しかも、私だけ、なぜか「さん」付けではなく「蓮見」呼ばわり。きっと好かれてない……のだろう。この関係は、良くはならないまま続いていく気がする。こんな雰囲気に周りも何か感じているだろうし、本当に落ち込んでしまう。早く1人前になりたいけれど、この分だとあと何年かかるかわからない。「藍花ちゃん、前田さん大丈夫だった?」「はい。頭痛があるそうで、白川先生が頭痛薬を処方してくださったので、薬局さんにお願いしました」「良かった~。前田さん、手術後で気持ちが少し不安定だから、私達がしっかり気を配らないとね」
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5 イケメン医師と私の関係
そう言ってニコッと笑うのは、私が信頼する看護師長の中川 百合子(なかがわ ゆりこ)さん。うちの病院のベテラン看護師。明るくて優しい、みんなをまとめてくれるとても頼れる先輩だ。いつも髪をアップにしていて、「最近太ってきた」と気にしてるのが可愛い。中川師長は、私のひとつ年下の男性看護師である来栖 歩夢(くるす あゆむ)君の伯母さんにあたる。「歩夢。山下さん、今日シャワーしてもらってね」「はい、準備します」中川師長は、ハキハキ返事をする甥っ子の歩夢君をいつも嬉しそうに見守っている。たぶん、独身だから自分の子どもみたいに可愛いのだろう。歩夢君は優しくてすごく良い子、ナースステーションの癒しのキャラクターのような存在。看護師や患者さんにも人気があるイケメン君で、黒髪ショートの無造作ヘア、オシャレな枠細めの黒縁メガネをかけてる。逆三の輪郭で顔が小さい。少しだけ太めの眉に二重の瞳、男子なのにキュートな雰囲気がある。なのに、175cmの細身で足も長く、スタイルも良いせいで、男性らしさもしっかりある。こんな性格良し、見た目良しの23歳がモテないがわけない。「藍花さん、大丈夫ですか? 手伝いましょうか?」「大丈夫、大丈夫。ありがとう」歩夢君は、いつも周りを気遣える人だ。お母さんも看護師さんで、きっと優しい人なんだろうと想像できる。いつか私が母親になれるとしたら、歩夢君みたいな素直な子が育つ方法を教えてもらいたい。「この前眠れなかったって言ってたから、ちょっと心配してました。疲れが溜まってるかも知れないんで、何かあったら何でも言って下さいね」そう言って、笑顔で私を見る歩夢君。こんな顔で微笑まれたらちょっとキュンとする。
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6 イケメン医師と私の関係
私だけじゃない、きっとみんなが歩夢君の天使みたいな笑顔に支えられて元気をもらってる。新人1年目なのにすごいな……と感心する。だけど、いつも人のことばかり気にかけている歩夢君が疲れてしまわないか、心配になるのも事実だ。「ありがとう。でも全然大丈夫だよ。本当に私、歩夢君に心配かけちゃってダメな先輩だよね。もっとしっかりしなきゃね」白川先生にいろいろ言われて落ち込んでいるせいか、つい後輩の前でネガティブな言葉が出てしまった。「藍花さんはしっかり頑張ってますよ。いつも見てて思います。患者さんの目線に立って考えたり話したりしてるなって。誰にでも細かく気配りもできるし、優しいし、僕はそんな藍花さんからいっぱい学んでます。本当に尊敬してるんです。それに……」勢いよく話していた歩夢君の言葉が急に止まった。「歩夢君……?」「あ、いや、すみません。ちょっと喋りすぎましたね。山下さんのシャワーの時間なんで声掛けてきます。藍花さんも頑張って下さいね!」右手を上げて、ニコッと笑う歩夢君。「ありがとう」私も笑顔でそれに答えた。歩夢君、いったい何が言いたかったのかな?「私も落ち込んでる場合じゃない、頑張らなきゃ」、私は心の中で静かに自分を鼓舞した。ナースステーションの動きは慌ただしい。私達の仕事は夜勤もあるし、かなり大変だ。だけど、人間関係を大事にしながら、みんなで声を掛け合って励まし合いながら頑張っている。優しい歩夢君にも随分助けてもらって、もちろん中川師長はじめ、他の看護師達にも支えられて、私はすごく良い環境で仕事ができている。まだまだ先は長い。一喜一憂ばかりでいろいろあるけど、やっぱり前を向いて元気に進みたい。私は、改めてみんなに感謝した。
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1 オシャレ過ぎる産婦人科医に誘われて
私が働く松下総合病院はかなり大きな施設で、様々な診療科があり、入院できる病床も多い。だから、毎日のようにたくさんの患者さんがやってくる。広い敷地内には、緑の木々、小さな噴水、芝生もあって、患者さんの憩いの場にもなってる。風に優しく揺れる木々の音を聞きながら散歩したり、ベンチに座って楽しく話したり、時には空を見上げて深呼吸したり……今の季節は秋の紅葉もちらほら見ることができ、私までとてもリラックスできる。建物内では、医師、看護師をはじめ、たくさんの人が働いている。幅広い年齢層の医師がいて、かなり優秀な人材も揃っているおかげで、遠くからわざわざ診察を受けにくる患者さんも少なくない。中でも看護師や患者さんに「イケメン過ぎるお医者さん」と言われ、人気があるのが、白川先生ともう1人――産婦人科の七海 慶吾(ななみ けいご)先生だ。178cm、31歳。センスの良い丸眼鏡をかけたイケメン先生。この眼鏡がこんなに似合うなんて、かなりのオシャレ上級者だろう。ブラウンのほんの少し長めの髪に緩めのパーマがかかってて、長過ぎず、短過ぎず、そのルーズな雰囲気が妙に色っぽい。大人の余裕が漂う、穏やかな優しい先生で、いつも微笑みを絶やさないイメージだ。白川先生とは同じ大学の先輩後輩だったらしく、その31歳と29歳の「イケメン過ぎるお医者さん」の2人がまだ独身であることは、松下総合病院の七不思議の1つとなっている。2人の先生目立ての患者さんはたくさんいて、診察の待ち時間が他の先生達よりも長いのが当たり前になっているけれど、それでもみんな、何一つ文句を言わずにずっと待っている。
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2 オシャレ過ぎる産婦人科医に誘われて
外来の看護師に聞くと、若い人はもちろん、どんなにお年を召された方も、みんな2人の先生に診察されると乙女の顔になるらしい。特に産婦人科は、大きな熊みたいな先生がいて、その先生の診察には全く恥らわないのに、七海先生だと頬を赤らめながら恥ずかしがる人が多いらしい。複雑な乙女心――私にも少しはわかる気がする。もちろん先生達には、ただ病気を治したい、無事に出産させてあげたい……その思いしかないのだけれど。それでもあんな俳優かモデルみたいな人に診察されたら誰だって緊張するだろう。それに、七海先生はとても穏やかで優しい口調だから、余計にキュンとするのかも知れない。確かに、白川先生も患者さんには優しいから……***ある日、私は仕事を終えて病院を出てしばらく歩いていた。月が綺麗な秋の夜。思わず空を見上げたら、何だか少し悲しくなった。人恋しさも混ざったような……そんな時、聞き覚えのある声で、後ろから誰かに呼び止められた。すぐに振り返ったら、そこにいたのは七海先生だった。初めて見た白衣じゃない私服姿の先生に内心とても驚いた。「とても素敵……」思わず声に出そうなのをぐっと飲み込み、心の中でつぶやいた。キレイめな紺のチェスターコートが大人っぽくて、私服だと更に丸眼鏡が似合って見えた。その存在感があまりにすごくて、そこだけが異次元の世界のように思えた。白川先生や歩夢君もかなりオシャレだけど、妖艶さを感じさせる七海先生の独特な雰囲気には自然にドキドキさせられる。「先生! お疲れ様です。今お帰りですか?」「ああ。藍花ちゃんも終わりかな?」穏やかでホッとする優しい声だ。
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3 オシャレ過ぎる産婦人科医に誘われて
七海先生は普段からみんなのことを名前で呼んでいる。私まで名前で呼んでくれることが何だか嬉しい。「はい。今から帰るところです」「そっか。今日も1日お疲れ様。ねえ……」「は、はい」何を言われるのかドキドキする。「藍花ちゃん、お腹空いてない?」あまりにも突然の質問に驚いた。「えっ、あっ、はい。ちょっと空きました……」「よし。じゃあ、何か食べに行こう」突然の誘いに驚いた。七海先生に誘われるのはもちろん初めてだったから。「えっ……でも、七海先生はずっと診察があったのでお疲れでしょう」「確かに少し疲れたけど、藍花ちゃんと一緒に美味しいご飯を食べたら、すごく元気が出そうだから」「えっ?」胸がキュンとなった。今のは褒め言葉……?七海先生に微笑まれると、自分の思いに関係なく、ただ単純に嬉しくなってしまう。でも……誰かを食事に誘うなんて、何だか七海先生らしくないと思った……とはいうものの、私はあまり先生と親しく話したことがない。本当の先生がどういう人なのか、正直、全然わからない。私は勝手に自分の中に、「七海先生は物静かでおとなしい」というイメージをインプットしていたのかもしれない。七海先生は……私が思う以上に意外とフランクなんだ。「あっち、行こうか」そう言って、私の背中に優しく手を押し当てて1歩前に踏み出させてくれた。オシャレな先生に横に立たれて、私はどんな顔をすればいいのだろうか。自然に心臓がドクドク鳴り出している。白衣ももちろん素敵だけど、今はまた違った人のようにも思えて、まるでモデルさんと歩いてるのかと錯覚してしまいそうになる。「あの……先生はどうして私なんかに声をかけてくれたんですか?その、なんていうか……違う科の看護師に」急に歩みを止めて質問した私に、数歩前に出ていた七海先生も立ち止まった。「ん?」そして、ゆっくりと自分の肩越しに振り返り、私を見た。その様子がまるでスローモーションのようで、眼鏡の奥の流し目に、私は恐ろしい程の色気を感じてしまった。「さっき言った通りだよ」「えっ……。あっ、誰かといると元気になるからですか?」「そうだよ」
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4 オシャレ過ぎる産婦人科医に誘われて
「で、でも私は特別明るいわけでも面白いわけでもないので、先生を元気にできないと思いますよ」「……僕は別にそういうのを望んでいるわけじゃないよ。ただ一緒に居るだけで心が温かくなって……元気になるってこと」「えっ……」ただ一緒にいるだけで――その言葉の意味を考えるより先に、胸の真ん中あたりが急激に熱くなった。「な、七海先生。そんなこと言いますけど、先生は私のことをあんまり知りませんよね」失礼かとは思いながらも、思い切って質問した。「どうして? なぜ知らないって思うの?」先生のこの爽やかな優しい笑顔、本当に反則だ。「なぜって……先生は産婦人科のお医者さまなので、あまりお話する機会がないというか……。だから、私のことはそんなに知らないんじゃないかと思って……」確かに入院病棟は同じ階にあるので、他の先生方よりは会っているかも知れないけれど……「たまに藍花ちゃんとは話したりするよね」「は、話すというか、挨拶するというか……」「それで十分じゃない?」「えっ?」「僕はね。いつも藍花ちゃんの可愛い笑顔と、その優しい声に癒されてるんだ」「そ、そんな、可愛いなんてとんでもないです!」きっとからかわれている。私がこんなイケメンに可愛いなんて思われてるはずがない。それなのに、次の瞬間、七海先生は伸ばした手でそっと私の髪に触れた。「可愛いよ、すごく。もしかして藍花ちゃんは自分で気づいてないの?」私は、そのあまりにも近過ぎる距離に思わずのけぞった。七海先生のとても甘い声に、心臓が高鳴り、脈拍がどんどん早くなるのがわかる。この気持ちはいったい何なのか?「お、お世辞は辞めて下さい。私なんかより可愛い人は病院にたくさんいます。特に産婦人科の看護師さんは皆さん可愛いじゃないですか」「そうかな……。僕の中での可愛い女性の定義に当てはまるのは、藍花ちゃんなんだけど」
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