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第700話

Penulis: 落流蛍
まるで、何かとても大切なものを失ってしまったような気がした。

「うん、わかった」

華恋は微笑んで言った。

「じゃあ、また今夜で」

「ええ」

ハイマンが電話を切ったあと、華恋は名残惜しそうにスマホを置いた。

実は彼女、ハイマンが耶馬台国を離れることを、どこかで予感していた。

ただ、こんなに早くとは思っていなかった。

彼女は時也にメッセージを送った。

時也からの返事はすぐに届いた。

そのメッセージを見つめながら、華恋は苦しげに眉をひそめた。

脳裏には、あの時――おじい様が亡くなる直前の情景が、また浮かんできた。

おじい様は、自分のせいで亡くなった......

あの言葉は、ずっと彼女の胸に刻まれている。

おじい様が語った無念は、今も彼女の心の奥深くに重く残っていた。

もし彼女と時也が出会っていなかったら、きっと彼女はおじい様の遺言に従って、哲郎と結婚していただろう。

たとえその後の人生が、操り人形のようなものになったとしても。

でも、今は時也がいる。

彼を置いていくことなんて、できない。

それは彼に対して、あまりにも不公平だから。

華恋は深く息を吐いた
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