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第764話

مؤلف: 魚ちゃん
引っ越しの当日は、うっすらと雲がかかり、夏にしては珍しく過ごしやすい一日だった。

今年の夏は異様な猛暑が続いており、宥希でさえ外に出たがらないほどだったのだ。

搬出作業はすべて業者に任せてあったが、滝のような汗を流して働く作業員たちを見ていると、明里は申し訳ない気持ちになった。

もっとも、荷物の量はそれほど多くない。新居には家具家電が一通り揃っているため、主に運んだのは宥希のものばかりだった。おもちゃ、ブロックの作品、そして山のような本。明里の荷物も、本だけが異様に多かった。

午後一杯をかけて、すべての荷物の搬入が完了した。

朱美の新居での迎え入れの準備は、実に見事なものだった。広々としたリビングのテーブルには、老舗の銘菓や瑞々しい季節の果物が並べられ、使用人たちが手際よく飲み物を用意している。

邸宅の各所には、華やかなフラワーアレンジメントが飾られ、玄関先には格式を感じさせるささやかな祝いの品が用意され、新たな主となる一家を静かに、そして丁重に出迎えた。

朱美と裕之の主寝室は一階にあり、宥希の部屋とおもちゃ部屋も同じ一階にある。

二階には書斎と、明里と潤の寝室。

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