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第526話

مؤلف: 北野 艾
「どうしたのよ、辛気臭いわね」

志帆が声をかけたが、譲は黙々とグラスを空けるだけだ。

見かねた友人の一人が横から口を挟んだ。「どうも失恋したらしいんだよ。それもこっぴどくね。だからやけ酒さ」

志帆は押し黙った。

美穂はここぞとばかりに慰めようとしたが、譲は取り付く島もない。完全な拒絶オーラを出している。

友人が呆れて忠告した。「おいおい、どうしたんだ譲。いつものお前らしくないぞ。女の子が乾杯しようって言ってるのにお前……」

譲は冷ややかな一瞥をくれた。

友人は閉口し、代わりに美穂のグラスに自分のグラスを合わせた。「ごめんねお嬢ちゃん、こいつ虫の居所が悪いみたいでさ。俺が代わりに」

「いえ、大丈夫です」美穂は殊勝な態度を見せた。

だが、グラスを合わせた瞬間、男が首を傾げた。「あれ?なんか君、見たことあるな。どこかで会わなかったっけ?」

美穂は、男が自分をナンパしているのだと勘違いした。

本命は譲だが、彼の友人たちも金や権力を持っている上流階級ばかりだ。コネを作っておいて損はない。

「どこかで会った?」なんて、随分と古臭い手だなと笑って流そうとした、その時だった。

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