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第656話

Penulis: 北野 艾
【ここ数日、父の体調が思わしくないんだ。もし可能なら、これから顔を見せてやってほしい】

【父さんのこと……頼んだぞ】

あの時は理解できなかった。なぜ彼が、執拗なまでに父親の世話を自分に頼み込むのか。

最初に頼まれたのは、彼が志帆との婚約を発表する直前だった。

その時、詩織はてっきり「自分が志帆と結婚することで父親がショックを受けないよう、見守ってくれ」という意味だと解釈していた。

なんて勝手な男だろうと憤ったものだ。親の気持ちより自分の恋路を優先するなんて、と軽蔑さえした。

二度目に頼まれた時も、彼女は違和感を覚えた。

わざわざ海雲本人に電話して確かめたほどだ。

その時は「ただのインフルエンザだよ、大げさだなあいつは」と笑い飛ばされ、それ以上深く考えなかった。

誰が想像できただろうか。まさか、彼が重大な犯罪に手を染めて、こんな形で逮捕される日が来るなんて。

七年もの間、すぐ傍にいて、誰よりも彼のことを理解しているつもりだった。

それなのに、彼がここまで道を踏み外し、転落してしまう未来を、自分は何一つ予見できていなかったのだ。

今になってようやく、詩織の中にあった
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utano33
柊也本人は、やったことはまだしも色々な面で詩織に対して誠実だったんだと思う
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トラ子
柊也、大物政治家を陥れるために、自ら巨額贈賄事件を引き起こしたんだね。
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