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第155話

Author: みそ煮
last update publish date: 2026-05-05 10:16:33

翌朝、瀬奈は本邸の寝室のベッドで眠たそうに目をこすっていた。時刻は朝の八時。部屋に入って来たメイドが、彼女を見て驚いたように声を上げた。

「お、奥様!?その顔は一体どうなさったのですか!?」

「ちょっとね……何でもないのよ、心配しないでちょうだい」

瀬奈は平然を装ってそう答えた。

「奥様……社長が家に帰ってこなかったことがとてもショックだったのですね……」

「違うからやめなさい」

勘違いするにしても、別の理由にしてほしいものだ。

(湊斗が原因で寝れない私はもういないんだから……)

彼がいなくたって平気だ。私は里亜さえいればいい。

「里亜はもう起きてる?」

「ええ、ぐっすり眠れたようです」

「そう、それはよかったわ」

瀬奈はベッドから起き上がり、里亜の部屋へ向かった。

***

その頃、稲田町では誠也が静香の家を訪ねていた。

誠也はてっきり、静香が瀬奈と里亜を連れて稲田町へ帰ってくると思っていた。しかし、あの日帰ってきたのは静香一人だけで、二人には会えていないままだ。

「静香さん、俺は理解できません……瀬奈さんはどうしてあの男の元にいるんですか……」

「私もわからないわ……ただ、一つだけ
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