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第2486話

Auteur: リンフェイ
それから鈴はネットの大手SNS運営会社に連絡し、咲に関するちょっとした文章を作成し、それをネット上にアップすれば、ネット民の声で咲を抑え込み、彼女の悪評を広めることもできるだろうと考えた。

結城家ほどの星城一の財閥家なら、名誉というものを重んじるはずだ。咲の悪評がたてば、結城家も、もしかすると、あのめくらを嫁として迎え入れるのは取り消すかもしれない。

鈴はまだひりひりと痛むお尻をさすりながら歩いていった。

ここにはタクシーが通っていない。

彼女はまだ遠くのほうまで歩いていって、また暫く道沿いに歩きつづけないと、タクシーが走る大通りには出ない。

今携帯もないので、直接タクシーを呼ぶこともできない。

「あのめくら、覚悟しなさい。絶対に倍にして返してやるんだから!」

鈴は歩きながら咲を罵り続けた。そしてさっき辰巳が咲を守っている光景を思い出し、彼女は悔しそうに言った。

「あんたの男を奪ってやる!」

このような目に遭う前は、加奈子は鈴を結城家に嫁がせようと計画していた。

理仁は厳しく気難しいタイプだから、鈴は辰巳か奏汰にターゲットを定めていた。この二人は穏やかで優しそうだか
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    「依茉先生の医術の腕は本当に高いですね。二人が来る前に彼女も来てたんですよ。だけど、とても忙しいらしく、十分も経たずにもう帰っていきましたけどね」姫華と善は将来結婚する予定であり、神崎家と桐生家は今後親戚関係になるから、理紗が出産を終えたことを知り、桐生弘毅の妻として依茉もお祝いに駆けつけた。「ええ、彼女はとても忙しいようですね。他の患者さんを診に行くんだとか」辰巳は依茉には感謝してもしきれないほどだった。依茉自身は先輩医師が途中まで治療をして効果が出ていて、それを自分が引き継いでいるだけだ。ゼロからの治療ではないから、咲は薬を服用していれば、目が見えるようになると言っていた。依茉は大したことないといった態度でも、辰巳はやはり彼女にとても感謝している。「二人の結婚も近いんじゃないですか?」「ええ、そうですね」結婚の話になると、辰巳は満面の笑みを見せた。「ところで、奥さんはいつ退院できるんですか?」「おかげさまで安産だったから数日したら退院できますよ」辰巳は頷いた。彼は玲凰との話題はあまり多くない。そもそも神崎グループと結城グループの関係もあり、両家は以前、ライバル同士だったからだ。唯花が詩乃の姪だから、両家はそれを考慮して、以前のように犬猿の仲とまでは言えなくなっている。しかし、二つの大企業が提携したり、友人同士のように距離を近づけることはやはり現実的に厳しい。ビジネスにおいて、たまに裏では互いの足を引っ張るようなことをするが、あまりやりすぎるということはなかった。唯花がそれを知り、板挟みにさせては身動きが取れなくなる。そして二人はすぐに共通の話題がなくなり、気まずそうに互いを見た。最後には玲凰が辰巳に尋ねた。「テレビでもつけて見ます?」「いえ、もう少ししたら琴ヶ丘のほうに帰るので」「そうですね」そしてまた話題がなくなった。その時、ちょうど咲が出てきた。赤ちゃんが寝てしまったので、咲は理紗の隣に寝かせた。赤ちゃんは起きてすぐ寝るから、睡眠時間が長い。咲が出てきたのを見て、辰巳は立ち上がって彼女のほうへ行った。咲が言った。「奥さんはゆっくりお休みしたほうがいいです。それに赤ちゃんも寝てしまったので、また日を改めてお邪魔しますね」理紗は出産を終えたばかりだから、体力的

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  • 交際0日婚のツンデレ御曹司に溺愛されています   第2488話

    「私と鈴は本当の姉妹なのに、まるで仇同士みたいに……今、私と彼女の立場は逆転して、あの子のほうが劣勢に立たされてる。私は力をつけて復讐したけど、嬉しいとは思えなかった。逆につらさが増したのよ」辰巳も咲が実の母親のもとでひどくつらい生活を送ってきたことは知っている。しかし、咲はあまり彼に昔の事を話そうとしなかった。そして今、咲から小さい頃の生活を聞き、彼は怒りが込み上がるとともに、彼女の境遇を思って胸が締め付けられた。そして自分の婚約者が目を真っ赤にして、静かに涙を流す姿を見ると、彼はまた胸が痛み彼女をぎゅっと強く抱きしめた。「咲、つらい時は我慢しないで思いっ切り泣いたほうがいいよ。少し気持ちが楽になるからね。兄弟姉妹でもみんな仲が良いわけでもないし、全ての親が子供を愛せるわけじゃない。親になる資格がない奴だってこの世にはいるんだ。俺たちは自分で親や兄弟を選べないだろう。ああいう人としての心を持たない奴にあたってしまったら、ただ離れるしかないんだ」咲はティッシュを取ろうとした。その時、辰巳が急いでティッシュを掴み、優しく彼女の涙を拭ってやった。その後、咲はまた自分で涙を拭いた。声はまだかすれていたが、気持ちを強く持とうとしているのも感じ取れた。「もう過去の事。私はなんとか耐え抜いてきた。それにお父さんに代わって復讐も果たしたわ。お父さんを殺した奴らはもう刑務所に送ったもの。鈴が出てきて、私からまた奪い返そうとするでしょうけど、怖くなんてないから。目がまったく見えなかった時だって、負けたりしなかった。今はもう見えるようになったんだもの、負けるわけないでしょう?」彼女はただ少し感情が乱れていろいろと考えてしまっただけだ。咲と鈴は実の姉妹同士だが、鈴は一度も咲を姉として見たことはなかった。だから咲も「姉」という立場を気にして、自ら相手に情をかけるつもりはない。鈴がこれから何をしようと、絶対に返り討ちにしてみせる。咲は今ではその目に光を取り戻した。それに柴尾グループの社長として会社を掌握している。自分も力をつけたし、後ろには結城辰巳という強い味方がいるのだから、怖いものなどあるわけない。彼女をここまで苦しめた実の母親も、すでにその罪を償うべく牢獄にいる。両親から甘やかされて何の力も持たない鈴など恐れるに足りない。

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