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第8話

Author: ももよう
莉乃は気が狂ったように泣き叫んだ。

けれど今回ばかりは、誰も彼女に同情しなかった。

父は疲れ果てたように目を閉じた。

「もういい。この家でお前に不自由な思いなどさせた覚えはない。

それなのに、お前は我が家を台無しにした」

莉乃は事の重大さに気づいたのか、顔からさっと血の気が引いた。「何をするつもりなの?」

父の声はひどく冷たかった。

「出て行きなさい。もう二度とここへ戻ってくるな」

ガクン――

呆然とした莉乃は、崩れるように床に膝をついた。

「ごめんなさい!本当に反省しているから、追い出さないで!」

彼女は母の手に取り縋った。

「お母さん、一番可愛がってくれたじゃない。私を見捨てるなんて言わないでよ、ねえ?」

母は、莉乃の手を振り払った。

莉乃は、涼太にすがるように向いた。

しかし彼はそっぽを向き、見ようともしなかった。

ここでやっと、彼女は本物の恐怖を感じた。

最後に望みをかけて、兄の元へと向かう。

「お兄ちゃん、言ったよね。お兄ちゃんの中での妹は、私だけだって。

私が家に来た時、ずっと守ってくれるって言ったじゃない。お願い、見捨てないで」

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